「はぁー」
今日は1日、良いことがなかった。
仕事でミスしたり、コーヒーをこぼしたり、人とぶつかったり。
でも、落ち込んでも仕方ない。
今日が終わり、また初まる、明日を初心に返って、新たな気持ちで迎えよう。
「うん、頑張ろう」
俯いていた顔を上げ、僕は前を向くのだった。
願いが1つ叶うならば と 星 です
願いが1つ叶うならば
願いが1つ叶うならば、僕はもちろん
「告白が成功しますように」
と願う。
好きな子とは、友達みんなでだけど一緒に出かけたり、よく2人で話したりもしてる。
一緒にいると、とにかく楽しいし、これからは2人でいろんなとこに行きたいと思ってる。
だからお願い。
僕の想いが、叶いますように。
星
夜空に輝く星を見上げ、僕はそっとため息を吐く。
星たちが空を明るく照らす時間。それは、キミと過ごす時間の終わりの合図。
「もっと一緒にいたいのに」
そう思うけれど
「あまり遅くまでは」
と言われては、ワガママを言うわけにもいかない。
「これはきっと試練なんだ」
僕ともっと一緒にいたい。キミがそう思ってくれるまで耐えてみせる。心の中で星たちに誓い、繋いだキミの手を放すのだった。
ラララ 秘密の場所 嗚呼 です
ラララ
「うーん、良い天気」
仕事が一段落して、キミと久しぶりに会えることになり、俺は待ち合わせの場所に向かっていた。
「あ、もう来てる」
待ち合わせ場所に近づくと、すでにキミが待っているのが見えた。
「ん?」
なんとなく、俺を待っているキミは、ラララと歌い出しそうなほど嬉しそうな顔をしているように見える。
「何か良いことがあったのかな?」
そんなことを思いながら、少しずつキミに近づくと、俺に気づいたキミが、小走りで向かって来た。
「久しぶり」
キミは俺の前で立ち止まると、花が咲いたように笑う。
「久しぶりだね。何か良いことでもあった?すごく嬉しそう」
そう聞くと
「すごく会いたかったあなたに、会えたから嬉しくて」
キミは目を細めて笑う。
「っ………」
キミの言葉に、俺はキミを強く抱きしめたのだった。
秘密の場所
「はぁ〜」
俺は今、木々に囲まれた場所で、木にもたれかかり、深いため息を吐いていた。
「疲れたなぁ」
日々の積み重なった疲れをため息とともに吐き出す。
「はぁ〜」
何度かそれを繰り返し、空を見上げると
「…キレイな空だなあ」
木々の間から見える空に、疲れが溶けていくのを感じる。
ここは、疲れたときに来る、俺の秘密の場所。
昼間はキレイな空が見え、夜には輝く星たちを見ることができる、癒しの場所。でも
「大切な人ができたら、ここに連れて来たいな」
そう思うのだった。
嗚呼
「嗚呼、なんてことだ。サイズがわからないなんて」
キミにプロポーズしようと決め、指輪を買おうと思ったのに、肝心のサイズがわからない。思わず、頭を抱え叫んでしまった。
「けど、プロポーズ予定の人たちって、相手のサイズ、どうしてるんだろう?」
どうしたものかと、ため息を吐いたのだった。
そよそよと吹く、風が運ぶもの。
揺らした木々の葉。
たんぽぽの綿毛。
舞い落ちる桜の花びら。
ふわりと舞う雪。
鼻腔をくすぐる、いい香り。
そして、
「遅れてごめんね」
僕を見つけたキミの、少し大きめの声。
風は、僕にいろいろなものを運び、届けてくれる。
約束 と question です
約束
どんなに遅くなってしまっても、どれだけお題が難しくても、きちんと考え提出する。
それが、自分で自分にした約束。
今のところ守られているこの約束。
これからも守れるように頑張ります。
question
「突然ですが、ここであなたにquestion」
キミとデートし、まだ明るい時間ではあるけれど、用事があるため帰ろうとしたら、キミが少し大きな声を出す。
「え、何?」
目をぱちくりさせながらキミを見ると
「わ、わ、私の、どこが好きですか?」
うつむき加減で耳を赤くし、キミはそう言う。
「え?…ええっと…」
戸惑いながらもちゃんと答えなきゃと考え込んでいると
「あの、もしかして、好きなところ、ない…とか…」
キミの悲しそうな声が聞こえる。
「え、違うよ違う。考えてただけだから」
慌てて言った僕の言葉に
「考えないと出てこないくらい、好きなところがないの?」
キミは泣きそうな顔をする。
「違うよ、そうじゃなくて」
僕はキミを抱き寄せ
「キミのこと、気づいたら好きになってたんだ。だから、具体的にどこ?って言われると全部としか言えなくて…」
ちゃんと言えなくてシュンとすると
「ありがとう。大好き」
キミはうれしそうに笑って、僕にキスをくれたのでした。