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2/20/2025, 8:41:10 AM

手紙の行方 と あなたは誰 です

手紙の行方

「キミのことが大好きです」
スマホという便利なものを持っているのに、僕は今、手紙を書いている。
というのも、小さい頃から仲良くしていた幼なじみ。
キミが遠くへ引っ越したとき、まだ僕たちはスマホを持っておらず、知っているのは親が聞いた引っ越し先の住所だけ。いつも一緒だったキミがいないことが淋しくて、キミがどうしているか気になって、手紙を出した。そのことがきっかけになり、スマホを持っている今でも、手紙でやり取りをするのが習慣になっていた。
「何してるの?」
手紙を書いていると、家事を終えたのか、エプロン姿のキミがコップを持って現れる。
「キミに手紙を書いていたんだ」
コーヒーの入ったコップを受け取り微笑むと
「え?私?」
キミは目をパチクリさせる。
「手紙をやり取りしてたのが懐かしくてね。書いてみたんだよ」
書き終えた手紙を渡すと
「ありがとう」
キミは目を細め、手紙をエプロンのポケットにしまった。
「また、宝物が増えたわ」
うれしそうに笑うキミに
「これからも増やしていこうね」
僕も笑みがこぼれた。
僕たちがやり取りしていた手紙の行方。
それはもちろん、ここにある。
結婚して、一緒に住むときに持って来た、僕たちの宝物。
ずっとずっと大切にしようと、僕は思うのだった。


あなたは誰

「あ、まただ」
夢から覚めるといつも思う。
夢で見る、あなたは誰なんだろうと。
私の名前を呼びながら、私に向かって手を伸ばす。
そして私も、知らないはずの彼の名前を呼び、伸ばされた手をつかむ。
「知ってる人?…いや、でも…」
彼の正体はわからない。
けれどいつか、彼に会える。そんな気がしていて、いつ会えるのか、その日が来るのが楽しみで仕方ない。
「よし、起きよう」
その日を楽しみに、私は今日も頑張るのだった。

2/18/2025, 8:32:03 AM

「結婚してください」
無数の星が、夜空を埋め尽くす海で、キミにプロポーズすると
「うれしいです、ありがとう」
キミは口元を手で押さえ、涙を流す。
その涙は、キラキラ輝く星たちよりも
美しくキレイな輝きを放っていたのでした、

2/17/2025, 8:45:01 AM

君の声がする と 時間よ止まれ です


君の声がする

意識が浮上すると、何かの音が聞こえる。
「朝だよ、起きて」
よく聞いてみると、僕を起こす、君の声がする。
「起きないと遅刻しちゃうよ」
君の言う通り、起きないと遅刻しちゃうのは確実。
けれども僕は、君の声をもう少し聞いていたくて、寝たふりをするのだった。


時間よ止まれ

ジリリリリ―。
部屋中に、目覚まし時計のベルの音が鳴り響く。
「ああ、朝か」
目覚まし時計のベルを止め、起きないと…とは思うものの、まだ眠い。
「まだ寝たい。時間よ止まれ」
そう願うけれど、時間が止まるわけもなく、しぶしぶベッドを降りるのだった。

2/15/2025, 9:59:08 AM

そっと伝えたい と ありがとう です

そっと伝えたい

キミを優しく抱きしめ、そっと伝えたい。
「大丈夫、キミが頑張ってること、僕は知ってるから。と」
言われた仕事は、残業してでも期日までに終わらせてるし、コピー用紙や足りない文具を、率先して補充してくれてる。
小さなことかもしれないけれど、キミのおかげでスムーズに仕事ができてること、僕は感謝してるよ。
キミが、仕事ができることに嫉妬して嫌がらせされ、落ち込んでいる。と知った。
だからこそ今、僕はキミに伝えるよ。


ありがとう

ありがとう、いつも僕を支えてくれて。
妻のキミが、家のことを頑張ってくれているから、僕は安心して仕事を頑張れるし、お疲れさま。って笑顔で言ってくれるから、疲れも消えて、笑顔でいられる。
遅く帰ることが多いけれど、定時で帰れる今日は、キミへの感謝を伝えるために、ケーキを買って帰ろうと思った。

2/13/2025, 6:31:13 AM

「今度の休日、買い物に行きたい」
会社から帰宅し、部屋でくつろいでいると、スマホの通知音が鳴る。
「いいね、どこまで行こうか?車で行くなら俺が迎えに行くよ」
通知は彼女からで、通知画面を見ただけで、今日の疲れが和らぐのを感じる。
「行きたい店がいろいろあるの。だから今回は電車がいいかな」
「わかった。じゃあ駅で待ち合わせだね」
「うん。楽しみにしてる」
今度の休日は彼女とお出かけ。大切な予定を、未来の記憶として心に刻む。
「よし、頑張ろう」
彼女と楽しい休日を過ごすためにも、抱えている仕事をきっちり終わらせるぞ。と気合いを入れる俺だった。

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