YOU

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12/18/2024, 9:04:29 AM

「この動画のねこ、かわいいね」
「美味しそうだね。このお店、今度行ってみようよ」
「あのドラマ、見た?」
とりとめもない話を会うたびにする。けれどそれが、思いのほか楽しい時間になっていた。
今はただの友人の1人。
だけど、キミとの楽しい時間がもっと欲しいから、彼氏に立候補しよう。と思うのだった。

12/17/2024, 9:36:30 AM

雪を待つ と 風邪 です。

雪を待つ

マフラーをして、コートを着ていても寒いと感じるクリスマスイヴの夜。キミと2人で、イルミネーションで彩られたクリスマスツリーを見に来ていた。
「さっきから、何を見ているの?」
ツリーを見に行こう。そう言ったのはキミなのに、ツリーではなく、夜空をずっと見上げている。
「天気予報によるとね、日付が変わる頃に、雪が降るかもしれないんだって。もし雪が降ったらホワイトクリスマスでしょ。そうなったらいいなと思って」
顔を赤くしながらも微笑むキミに
「寒いからもう帰ろうよ」
と言うこともできず、せめて少しでも寒くないように、雪を待つキミを背中から抱きしめたのだった。


風邪

「大丈夫?」
ベッドに横たわり、ゴホゴホと咳をするキミに声をかけると
「ん、大丈夫だよ」
キミは笑ってくれるけど、その笑みは弱々しい。
「できることなら、僕が代わってあげたいよ」
キミの手をそっと握ると
「あなたが辛そうにしていたら、私もそう思うよ」
キミは握り返してくれる。
「私たち、お互いを大切に想ってるんだね」
嬉しそうに笑うキミの
「早く良くなってね」
髪を優しく撫でたのだった。

12/15/2024, 9:16:35 AM

「うわ~、キレイ」
キミと見に来たテーマパークのイルミネーション。冬の寒さを忘れさせるくらい、アトラクションがキラキラと光り輝いている。
「うん、キレイだね」
僕の声が聞こえていないくらい、キミは微動だにせず、イルミネーションに見入っている。
「待たせてごめんね。次に行こうか」
堪能したのか、キミはイルミネーションから僕に視線を移し、満足そうに微笑む。
「うん、いいよ」
アトラクションを彩るイルミネーションを、次から次へと見て行くと
「ごめんね、私ばっかり楽しんで」
キミはそう言った。けど
「ううん。僕も楽しんでるから」
イルミネーションより、イルミネーションを見て、目を輝かせているキミを、僕はずっと見ていたのだった。

12/14/2024, 8:26:58 AM

ねえ、どうしてキミはそんなに怒るの?
僕はキミが大好きだから、できるだけ大きな愛を注いで、キミを抱きしめているのに。
それなのにキミは、僕が抱きしめると、顔を歪め、ニャーと鳴きながら離せと抗議してくる。
あいつには、あんなにも甘い声で擦り寄っていくのに。
どうしたら僕はキミの1番になれるのかな。
キズだらけの腕を見ながら、あいつの膝でゴロゴロと喉を鳴らし、丸くなっているキミを想うのだった。

12/13/2024, 9:31:03 AM

「どこに行こうか」
キミと待ち合わせをして、デートに行く。
そう決めて、迎えたデートの日。デートすることは決めたけど、行く場所は決めてなかったので、今、デート当日に決めている。
「…どこでもいいよ」
「じゃあ、映画を見に行こうか」
「うん」
ニコッと笑ってキミは言うけど、何か言いたげに見える。
「じゃあ行こうか」
キミと付き合ってまだ1ヶ月。遠慮しないで、言いたいことは言って。そう言いたいけれど、キミに嫌われたくなくて、僕もキミに言いたいことは言えてない。
「手、つないでいい?」
嫌がられたら…そんなことを考え、それすらも言えない。でも、僕はこのままキミと一緒にいたいから、このままはダメだと思っている。
「今日は映画に行くけど、次はキミの行きたいとこ行こうね」
僕とキミ。2人がお互いに、心と心を開けたら、ずっと一緒にいられるかもな。
そんなことを思いながら、まずは最初の一歩。キミの手を握ろうと
「ねえ…」
キミに話しかけたのだった。

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