雪を待つ と 風邪 です。
雪を待つ
マフラーをして、コートを着ていても寒いと感じるクリスマスイヴの夜。キミと2人で、イルミネーションで彩られたクリスマスツリーを見に来ていた。
「さっきから、何を見ているの?」
ツリーを見に行こう。そう言ったのはキミなのに、ツリーではなく、夜空をずっと見上げている。
「天気予報によるとね、日付が変わる頃に、雪が降るかもしれないんだって。もし雪が降ったらホワイトクリスマスでしょ。そうなったらいいなと思って」
顔を赤くしながらも微笑むキミに
「寒いからもう帰ろうよ」
と言うこともできず、せめて少しでも寒くないように、雪を待つキミを背中から抱きしめたのだった。
風邪
「大丈夫?」
ベッドに横たわり、ゴホゴホと咳をするキミに声をかけると
「ん、大丈夫だよ」
キミは笑ってくれるけど、その笑みは弱々しい。
「できることなら、僕が代わってあげたいよ」
キミの手をそっと握ると
「あなたが辛そうにしていたら、私もそう思うよ」
キミは握り返してくれる。
「私たち、お互いを大切に想ってるんだね」
嬉しそうに笑うキミの
「早く良くなってね」
髪を優しく撫でたのだった。
12/17/2024, 9:36:30 AM