しにたい。いきたい。しにたい。しにたい。
本能がわたしを置き去りにする頃、
わたしはいつだって
このいのちを辞めたくなっていた。
わたしのこころなのに
だれかのモノみたい。
この肌に皺と後悔だけを刻んで
細く短く古くなってゆくだけのモノ。
こころなんて
肉体なんて
此処には無いのかもしれない。
あたしはイヤだった
町内のジジイがキモい目で見てくるのも
クソババアが他人にいちいち詮索してくるのも
本当にキモかった
此処に『良い人間』なんている訳ないだろ
目ん玉腐ってんのかママ?
にこにこしてれば良い人間なのか?
笑顔でおはようって言えばイイ感じの人間なのか?
脳ミソ溶けてんだろ。
ちゃんと前見て人生歩けよ。
そんなだから人を傷付けてもわかんねぇんだよ。
あーア
お前らみんな
ほんっっっっっっと吐き気がするわ
部屋に差す月の灯りを眺めてたの 。
中途半端に閉じたカーテンから漏れる
暗闇よりも少しあかるい色 。
眠りの中のようなぼんやりとした色は
わたしのこころの色みたいだった。
いつまでも眠っているような
いつまではっきりしないような
このせかいを見てるようないろ。
燃え尽きるまでとか言える人は
なにか希望があるんでしょ?
明るい未来がみえるんでしょ?
自分の時間、いのちを
捧げる価値のあるものがあるんでしょ?
生涯青春だね。羨ましい。
そういう
わたしにも人並みに夢をみられる身分がほしかった。
苛々する。
そうやって前見てきらきらしてる人。
馬鹿みたい
目を腫らして起きてた理由が
超一方的な想い。気持ち悪い気持ち。
夜明けの色がやさしいのは
今日でないのは確か。
明けない夜を引きずるいろ。
ほろ苦い明るさが皮肉じみてる。
わぁきれいなんて 思えるわけない。馬鹿か。
今日は
世界でいちばん泣きたいそらなんだから。
あーあ
寄り添ってくれものはわたし自身の感情だけ。
こんな時間だし。誰の連絡もない。