早いよねってお母さんとわたしは言って
もう12日。
たとえばこの9月11日まで
どんなことがあったっけ。
きっと
指折り数えて楽しかったこととか
1個もない。
ごはんが美味しかったとか
日々の出来事とか
些細なしあわせはあるけど。
今はそういうのじゃあ足りないの。
秋だねとか夏だねとか
心がじんとして泣きそうになるような
心のうごきがほしいの。
何も感じず
ただ早いねってカレンダーをみつめるのは
あまりに虚しい、淋しい。
ひまわりみたいな麦わら帽子
胸の奥まで届く光がまだあなただったあの頃
あなたと乗る自転車なら
どこまでもゆける気がしたあの道
─ 。
散ってしまったひまわり畑
茶色く濁ってしまったそれは
いつかは夢で溢れた色 。
今は過ぎ去った過去の色 。
もう戻らないものは
いつだって愛くるしいね 。
枯れた花も いつかまた咲かないかな ?
あの頃と変わらない振りをした9月の風に
ひまわりの匂いはもう無い。
それなのに
それでも探せばみつかる様な気すらした 。
、
ねぇ 会いたいよ 。
夏の終わりの初日
しろい女の子は風を待っていた
風に 舞っていた
帽子のリボンがかわいく泳ぐ
白い雲に夏の色をした空
夏を残したこの空気は
夏によく似たまがいもの
─まだ夏は終わってないね
それを聞いた少女は寂しそうに笑った
「
─来年も、また来るね 」
夏の終わり 。
凉しくなった風が やさしく頬を撫で逝った 。
──リン。リリン。
わたしはただ黙ってた
愛してるとかそれはきっと特別過ぎて
言葉にすらできない想いだし
重みのない気持ちから吐く言葉なんて
想いと言うにはあまりに幼稚過ぎるから
あなたのこと
1ミリだって片時だって
嫌いだなんて思いたくないよ
心の隅にいつまでも膿が住んでるような
胸の違和感を抱えて
この想いを疑う様な恋愛はしたくない。
心から 心から 。
寒い 。
こんなこと呟いても
だれにも届かない
わかってる
わかってる
。
嗚、、、、、
─白い息はきれいだね
これ
だいすきなの
、
もうずっとまえから
雨さえも好きになってたんだ
寒いことも
芯まで濡れてしまうことも
いっそ塗りつぶされるような感覚に
心地よさを感じていたんだ
─
雨の鳴るコンクリに耳を当てれば
心音のようだから。
こうすればきっと 、
『 』