ああ
苦しい
息をするのも
胸が
体が
かきむしられるように
痛い
数々の呪いの言葉が
僕を支配する
助けてほしい、
のかもしれない
憎しみも
恨みも
悲しみも
殺意も
この胸の奥で
黒く戸愚呂を巻いている
苦しい
誰か助けて
僕は
優しくなんか
いい人なんかじゃない
ああ
この黒い感情全て投げ出して
あの
どこまでも続く青い空に向かって
この身を投げ出したい
自分の 存在 体 意識
全て煩わしい
人を恨むのも
自分を責めるのも
もう疲れた
どうして僕は
こんなにしてまで
生きなければならないのか
ああ
もう狂ってる
死ぬことも生きることもできない
僕は
自分を見失い
無気力
無感情で
空を見上げて佇む
始まりはいつも終わりから始まる
何かの終わりは何かのはじまり
死は新しい命への始まり
萎れた花は
やがて種となり
新しい命として芽吹く
辛いことが終わっても
そのとき負った傷は
時を経ても癒えないけれど
それを乗り越えて強くなる
だけど
辛いことが
終わってしまった後の方が
苦しい
燃え尽き
傷つき
力尽き
がっくり膝をつき
もう心が壊れた理由も
思い出せない
「最近別に落ち込むようなことなかったよね?」
ああ
そうさ
僕だって
落ち込みたくて
落ち込んでる訳じゃないよ
理由は僕にだってわからないさ
この訳もわからない苦しさは
一体何?
「今辛いのを我慢すればあとは楽だ」
と言いますが
その時負った傷は
何度も繰り返し痛みます
だから僕は
過去の僕のように
落ち込んでいる人を見ると
過去に
自分に言われた言葉ではなく
辛かった僕自身が
欲しかった言葉を伝える
「生きてくれてありがとう
あなたが自分を愛せなくても
僕はあなたを人として
心から愛してます
あなたが
生きる意味を見出せなくても
私はあなたが生きていてくれる
ただそれだけで幸せです
生きてくれてありがとう
あなたと会えてよかった
これからもあなたを支えます」
そしてその言葉を聞いたあなたが
少しでも救われたなら
過去の僕も
救われます
過去を忘れる事はできない
だけど
同じように苦しむ人を救う事で
自分自身も救われる
救われなかった苦しさは
救う事で救われる
与えられなかったものは
与える事で満たされる
始まりはいつも
終わりから
過去に辛い事を経験したからこそ
未来に誰かの支えになれる
この気持ち
どうすればいいのだろう
死にたい
という友人に
生きてほしい
という僕は
気持ちの奥では
友人と同じように思う事もある
この矛盾
どうすれば良い?
やはり
生きてほしい
というのが
僕の言うべきことだろう
しかしこれは
僕のエゴなのかと悩む
でも
たまに自殺してしまった霊が
僕にすがりついて
助けてほしい
と叫ぶんだ
この世界とあの世界は
隔たりがある
だから僕には
あの世界から
助けを求められても
救いきれないこともある
今僕と君は
この世界
生きている
自分の気持ちに
すれ違いがあっても
それを超越して
乗り越えて
今君と生きていきたいんだ
「決して諦めない君は強いね」
友人はそう言った
全然そんなことはないよ
弱くて脆い
すぐ諦めたい
やめたい
投げ出したいと
すぐに思う
だけど
もし僕に強さがあるなら
それは僕に
与えられた使命を果たそうとする
強い決意があるから
この決意を持って
今日も生きていく
秋晴れの日
それは
幾つも思い出の日
秋晴れの日は
時間の経過を
忘れさせる
ふと
1、2、3.....10数年前のあの日に
タイムスリップしたかのような
錯覚を起こさせる
青い空にくっきりと
黄ばんだ葉をつけた木の枝が
浮かび上がる
澄んだ冷たい空気
あの頃にはもう戻れないと
わかっているのに
そしてもう二度と
あんな思いはしたくないと
思うような
苦しいことも
あったのに
懐かしいと思うあの秋晴れの日
僕の靴が
カサカサと
落ち葉を踏む
砕けた落ち葉が
キラキラと
夕日の中で黄金色に光る
ふと僕の目に
涙が浮かぶ
悲しいのか
寂しいのか
懐かしいのか
苦しいのか
わからない
こぼれない涙が
目に溜まって
視界が
逆光の写真のように
ぼやけて煌めく
僕はこの景色を
記憶というカメラに収める
また増えた一枚の思い出
落ち葉のように
降り積もる
この今という時間も
いずれは遠い昔になるのだろう
この切ない気持ちも
いつか
懐かしい思い出として
見返せるといいな
人に苦しかった過去を話したら
「君は過去に囚われすぎだ。
もう少し外に目を向けたほうがいい。」
と言われました。
思いやりから
言ってくれていることは
わかっています。
だけど過去を話さないと
苦しくて
毒が体中を
蝕むんです
僕だって
むやみに話したくはないです
迷惑かけてすみません
僕よりずっと辛い思いをした人が
たくさんいるのはわかっています
だけど
話さないと
苦しくて死にそうなんです
囚われたくて
囚われてるのでは
ありません
吹っ切ろうと思っても
何かにつけて
フラッシュバックして
過去に
あの日あの時あの場所に
あっという間に
ひきづり戻されるんです
誰かに話そうとするたび
嫌われてしまうんじゃないか?
とか
怖くて心臓が痛いです
話すにもすごく勇気がいるんです
愚痴や不満を言いたいのではなく
僕はただ
こんな過去を背負った自分でも
あなたが受け入れてくれるのか
知りたいのです
これは甘えでしょうか?
忘れたくても忘れられない
苦しみを幾つも抱えた僕でも
あなたは
見捨てないでいてくれますか?
別にいいんですよ
見捨ててくれても
見捨てられたり
無視されるのは
慣れてますから
だけど
もし
あなたが受け入れてくれるなら
私はあなたを信じて
頑張って
もう少し生きてみようと思います