『タイムマシーン』
ずっと小さい頃の私に会いに行きたかった。
今の自分が出来た足跡を見てみたかった。
未来の私に会いに行きたかった。
ちゃんと生きていることが出来ているのか、
確認したかった。
もしもタイムマシーンが出来たら、
確実に悪用されるだろうね。
そして世界は滅びるんだ。
もしそんな未来があるのならば。
世界が滅ぶ前に、
宇宙の全貌をこの目で見るんだ。
『特別な夜』
年に一度の大切な日だから、
あなたの写真と乾杯をした。
お酒のせいで目から水が零れた。
早くあなたと乾杯をしたいよ。
この日は毎年、
いちばん最後に乾杯したのはいつだったかなって
カレンダーを見返すの。
それで、あなたと過ごした日を思い返すの。
今日はいつもよりも少しだけ早く寝るから、
夢の中で長く会えますように。
私は今年も、星を眺めながら願った。
『海の底』
海の底に沈んでいるような日々だった。
光は届かなくて、空気も入ってこない。
真っ暗で苦しくて、本当に何もなくて、
自分がどこにいるのかさえも検討がつかない。
自分の中の全ての空気が、
ボコボコと音を立てて泡になっていく。
力が抜けて、沈んでいくのを待つしかない日々。
それを懐かしいと思えている今は、
海の底ではないどこかにいるってことだと思う。
『君に会いたくて』
家のどこを探しても、君には会えなかった。
もーいいよーって声がして、
その度に君の姿を探すけど見つからなかった。
だから、寝ることにした。
色んな夢を見れば、君に会えるかもしれないって、
そう思った。
今までにないくらい、たくさん寝た。
君に会えたのはほんの数回だけだったけど。
夢の中でも会えることが、私の生きる糧だった。
君が夢に出てこなくなって1年が過ぎる。
もう耐えれそうにないや。
すぐに君に会いに行くから、待っててね。
『閉ざされた日記』
高校2年生のときの日記を見つけた。
何を思ったのか、読んでみた。
思い出したくない記憶しかなくてつらくなった。
あまりのつらさに捨ててしまおうかとも思った。
もう3年も経つけど、
まだ消化できていないんだとわかった。
いつかこれを読んで笑える時が来るまでは、
鍵付きの引き出しの奥の方に入れておこうと思う。
そのまま読まずに捨てるかもしれないけど、
それは未来の私が判断するということで。