『凍てつく星空』
私が生まれた日は雪が降っていたらしい。
満天の星空が見えてたらいいなって思ったけど、
雪が降ってるんだから星が見えるはずがない。
最近決めたことがある。
もしも、
この世から私の大切なもの全部がなくなって、
ひとりぼっちになってしまったら、
誕生日の夜にはきれいな星空が見える場所で、
星を見ながら寝ようって。
きっと寒くないと思うんだ。
だって、大切なものが何もなくて、
既に心は凍ってしまっていると思うから。
きっと、空気は澄んでいて星はきれいだろうな。
『君と紡ぐ物語』
どうなるかも分からない未来を考えることが好き。
私はいつか、大きな家を買って、
私の大好きなものが詰まった家にするんだ。
音楽のお部屋を作って、グランドピアノを置くの。
そのお部屋の本棚にはたくさんの楽譜を並べるんだ。
他にもね、
壁一面本棚のお部屋を作って、書斎にしたいな。
このお部屋には小さな冷蔵庫でも置いて、
本とお酒を楽しめたらうれしい。
それでね、私の横にはいつもあなたがいるの。
おばあちゃんになってしわしわになっても、
ずーっと私だけを愛して欲しいな。
私の想像する未来に、
いつまでもあなたがいてくれますように。
『失われた響き』
最後に聴いたのは高校2年生の冬だった。
油断していたのがだめだった。
だって、あんな一瞬で落ちるなんて思ってもいなかった。
多分あんなにきれいな音を聴くことはこの先ないし、
それまでもなかった。
あの音の響きは私の中から消えていったけど、
今も余韻がたまに現れて、私の心を掻き乱す。
もしももう一度、
あれほどの音を聴くことが出来るのならば、
私はその人と生涯を共にしたいと思えるでしょう。
『霜降る朝』
朝もだいぶ冷え込んで、
布団が私を離さない季節になった。
私は変わらず大きなベッドにひとりで寝ていて、
大好きなぬいぐるみ達だけが私を包み込んでくれる。
あと何ヶ月も大きな冷たいベッドで寝るかと思うと、
友人の家にでも居候したくもなる。
早く、ひとりでも寒くない季節になって欲しい。
起きた時の、
温もりのないベッドが寂しくて仕方がないから。
『心の深呼吸』
最近疲れてるせいか、
心がもやもやして苦しくて仕方がない。
嫌な言葉をたくさん思いつくし、
自分を傷つけようとするから、余計に疲れちゃう。
少しだけでもゆっくりして、
苦しくならないように、ちゃんと息ができるように。
私の心が澄み渡った晴天でいられるように、
深呼吸できれいな空気を取り込みたい。