【kiss】
そんなんじゃ安心できない。
手を繋がれても、ハグされても。
"愛してる"と甘い声で囁かれても。
全てが嘘のような気がしてならないのだ。
そんなのじゃ足りない。
もっと。もっと。
そう、求めてしまったら貴方が離れてしまうかもしれない。
もしも、貴方が何処かへ行ってしまうのなら僕はどうなってしまうのだろうか。
狂う?
そんな生ぬるい事で済むかは分からない。
もっと酷いことになるかもしれない。
そう。例えば、監禁する、とか、殺っちゃうかもしれないなぁ。
だから僕は貴方にkissをする。
それで幾分かマシになるのだ。
心の平穏を求めて。
愛しているよ。
だぁいすき。
離れないでね?
るあ
【1000年先も】
「大好きです。」
照れ隠しなのか、グリグリと顔を俺の胸に擦り付けながら言う君。
そんな君が愛おしくて仕方がない。
頭をポンポンと撫でながら"俺も好きだ"、そう言うと満足げにこちらへ微笑みかけてきた。
可愛い過ぎて、可笑しくなってしまいそうだ。
俺の手の届く範囲にずっと、ずーっと閉じ込めていたいくらいだ。
流石にそんなことはしないが。
「ずっと、一緒が良いです。」
疑問に思った。
どうしてそんな急に、と尋ねる。
「ちょっと、不安になっただけ、です。」
離れるわけがない。
君から俺が離れるときは、きっと地球が滅んだ時だろう。
口にして伝える。
「100年先も、1000年先も、ずっと一緒。」
「約束ですよ?指切りげんまんです!」
小指と小指を絡ませて約束をする。
いつか君の左手の薬指に約束のリングをつけたいな。
るあ
【勿忘草(わすれなぐさ)】
「これ、受け取ってください。」
そう言って手に持っていた花を渡す。
「特に深い意味は無いですから。」
そんなことないけど。
意味しかないけど。
あなたを困らせないように。
「お花?ありがとう。」
不思議そうにしながらも、手に持った花を眺めてニコニコとするあなた。
好きなんですよ。
ずっと。
思いが通じ合う前も、後も。
ずっと。
でも、あなたは僕を置いて行ってしまう。
言葉にすることが出来なかった思いを伝えたくて。
気持ちだけでも、と。
あなたに花を贈った。
勿忘草。
真実の愛。
僕を忘れないで。
きっとあなたの事だから、口に出して言わないと伝わらないのだろう。
それでも良いのだ。
あなたが、ふっ、と笑い、口を開いた。
「そっちこそ、忘れたら承知しないから!」
「行ってきます。」
僕が思っていたよりあなたは鋭かったようだ。
るあ
【旅路の果てに】
色々なところを旅してみて、1つ気付いた事がある。
日本だけじゃなく、外国にも行った。
どこも綺麗で、凄く魅力があった。
でも。
何か足りないと。
心の穴を埋めるために始めた事だったけど、余計に穴が深く、さらに深く、抉れたような気がする。
僕の心の穴を埋めることが出来るのは君だけだ。
君以外受け付けないし、あり得ない。
パズルのピースも同じだ。
ピースが無くなってしまったら二度とパズルが完成することはない。
君が。君が居なくなってしまったから、僕はもう。
完成できないから。
戻ってきてよ。
「....戻って、来るわけない」
だって、君は。
「、もう、、この世に居ない。」
るあ
【I LOVE...】
I love you.
私はあなたが大好きです。
そんなくさい台詞を言ったら、君はどうするだろうか。
君の性格だから馬鹿にしたように笑うかな。
それとも、顔を赤く染めてくれるかな。
分からない。
僕はそんなこと言えないし、言わないから。
今までも、これからも。
意気地無しの僕には出来ないや。
君が好きだ、と。
それだけなのに。それだけでも。
僕は出来ない。
臆病でごめんなさい。
もし君が、僕の事を好きだったら。
そんなわけないのに、考えてしまう。
伝えられない言葉は、心の中で呟いて。
大好きだよ。君の事が。
僕が本当に口に出して君に伝えるのは、もう少し先のお話。
るあ