【夏の気配】
気配つーかもう
夏だよ!Σ(ノд<)
【どこにも行かないで】
置いて行かれる寂しさは
大人になった現在(いま)も
消えなくて
「もう無理だよ。別れよう」
「何で…?」
ずっと一緒に居てくれるって言ってたじゃん
なのにどうして今更そんなこと言うの?
こんなにもあなたを愛しているのに
「荷物は適当に捨てといて」
「待って…」
「じゃあ」
「行かないで…」
パタン
とドアが空しく閉まる音が静かになった部屋に響いた。
もう彼は私の傍に戻っては来ない。
その現実が私に襲いかかる。
「なんで、…」
いつもこうなっちゃうの?
どうして皆私を置いていくの?
誰に聞いてもその答えを教えてくれる人はいない。
皆都合の良い理由を見つけて
私の前から消えていく。
「なら、」
私は要らない。
何度傷つけたか分からない腕の紅い痕を
また上から新しい傷痕を付ける。
こんなことしてもあなたが戻ってくることはないのに。
それでも私は。
腕から流れる紅い涙を見つめながら
私はそっと目を閉じる。
もう戻らないあの幸せな日々。
誰も教えてはくれなかった。
明日が来ないことを願って
私は眠りに落ちていく。
【君の背中を追って】
君を追いかけて上京してきた
この街で
そんな簡単に君を見つけられる
筈はないと思っていた
その覚悟はあった
だけど
目の前に君の後ろ姿を見つけた
思わず駆け出し
後ろから抱き締めた
会いたかった
会いたかった
会いたかった
愛しい君
もう離したくはない
離れたくない
君が僕の傍に居てくれるだけて
僕は幸せになれるんだ
そう思わせてくれたのは
世界で出会った
君だけ
パンッ
「あんた誰よ!?いきなり抱きつくなんて
警察に付き出されたいわけ!」
これが現実だった
【好き、嫌い、】
スキ…キライ…
スキ…キライ…
花占い何て今の若い子はしないわよね
それでもつい年甲斐もなく
気になるあの人のことを
夕方の公園のベンチで
その辺に生えてた花を千切って
花びらを一枚一枚むしっていく
ああ、何て空しいのだろう
最後は決まって
「きらい…」
私は花びらのむし取られた茎を捨て
また新たに花を摘む
スキ…キライ…
スキ…キライ…
ただの迷信でも何でも
すがりたいのは
あなたに少しでも私を意識して欲しいから
スキ…キライ…
スキ…キライ…
それはまるで呪文のように
言葉は紡がれていく
【糸】
絡まり続ける運命の輪
一つ一つ紐解いて
やっとあなたに巡り合えた
もう離れることはない
私はあなたを
あなたは私を
見つけ出したのだから