【イルミネーション】
今年はひとり。あなたが私の元を去って一年が経った。あなたは今何処で何をしているのだろう。…隣には私ではない誰かがいるのかしら?
【愛を注いで】
「今日も会えないの?」
「ごめん、仕事が立込んでて。」
「そっか…あんまり無理しないでね?」
「うん、ありがとう。ごめんな?」
「ううん。またね」
そう言って、私は彼との電話を終わらせた。
最近新しいプロジェクトのリーダーに抜擢された彼は、最近私と会うこともままならないほど忙しい。
正直言って。私と仕事どっちが大事なの?そう聞けたらどんなに楽だろう。
だけど、それは私が彼に会えない寂しさがそう思わせてるだけ。わがままは言えない。
「はぁ…」
それでも。
「会いたいな…」
会いたい。会って抱きしめて欲しい。話を聞いて欲しい。…いっぱい愛し合いたい。
そう思えば頬を涙が伝い落ちる。
「ん…」
いつの間にか寝てたらしい。外はもうすっかり陽が落ちていた。
「んーー!はぁ、」
寝たら少し気持ちも落ち着いた。
まぁ今は彼を陰ながら応援するしかないかな。
そう思い直して、私は夕飯の支度の準備をしようと立ち上がる。
すると。
ピーンポーン-
玄関のチャイムが鳴った。
「ん、こんな時間に誰だろう?」
「はーい…え?」
「はは、やっぱどうしても会いたくて来ちゃった」
「、…仕事はどうしたの?」
「それがまた戻らなきゃいけなくて」
「え!?なら…なんで?」
「さっき言ったろ?俺がお前に会いたかったんだよ」
「ッ、…もう、ばか。」
「どーせ、ばかだよ。」
本当に大ばかだよ…大好き。
【心と心】
君とは体だけでなく心と心で繋がりたい。
初めてそう思えたのに。
どうしたら、君と一緒にずっといられるのか。
今まで糞みたいな生き方しかしてこなかった俺に君を理解することは難しくて。
心を知りたいと思いもしなかった。
体を繋げば後はもうおしまい。
その方が楽だったから。
どうせ解り合うことなんて出来ない。
同じ人間なのに。
君が相手なら尚更。
俺とは違う、何処までも綺麗な君。
俺といたらきっとそれは汚れてしまう。
そう、思っていたのに。
"離れたくない。一緒にいたい"
そう君が俺にしがみつき、泣くから。
俺まで涙が止まらなかった。
もう、離すことは出来なかった。
認めなくてはいけない。
"君を愛してる"
【何でもないフリ】
何でもないふりなんてしないで。
私の気持ちを無視しないで。
それならいっそ、ズタズタに心を引き裂いてくれたら良かったのに。
ずるいよ。そこで困るなんて。
好きなの。先生がどうしようもなく好き。
【仲間】
私には仲間と呼べる人は正直いない。
昔はそう呼べる人も居た気はするけど、大人になるにつれてそれはひとりふたりと消えていった。
今ではもう友達の作り方さえわからない。
尖ることでしか生きられない。
どうしようもない自分が嫌になる。