コノハ

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【愛を注いで】

「今日も会えないの?」
「ごめん、仕事が立込んでて。」
「そっか…あんまり無理しないでね?」
「うん、ありがとう。ごめんな?」
「ううん。またね」

そう言って、私は彼との電話を終わらせた。
最近新しいプロジェクトのリーダーに抜擢された彼は、最近私と会うこともままならないほど忙しい。
正直言って。私と仕事どっちが大事なの?そう聞けたらどんなに楽だろう。
だけど、それは私が彼に会えない寂しさがそう思わせてるだけ。わがままは言えない。

「はぁ…」
それでも。
「会いたいな…」
会いたい。会って抱きしめて欲しい。話を聞いて欲しい。…いっぱい愛し合いたい。
そう思えば頬を涙が伝い落ちる。

「ん…」
いつの間にか寝てたらしい。外はもうすっかり陽が落ちていた。
「んーー!はぁ、」
寝たら少し気持ちも落ち着いた。
まぁ今は彼を陰ながら応援するしかないかな。
そう思い直して、私は夕飯の支度の準備をしようと立ち上がる。
すると。

ピーンポーン-

玄関のチャイムが鳴った。
「ん、こんな時間に誰だろう?」

「はーい…え?」
「はは、やっぱどうしても会いたくて来ちゃった」
「、…仕事はどうしたの?」
「それがまた戻らなきゃいけなくて」
「え!?なら…なんで?」
「さっき言ったろ?俺がお前に会いたかったんだよ」
「ッ、…もう、ばか。」
「どーせ、ばかだよ。」

本当に大ばかだよ…大好き。

12/13/2024, 10:21:03 AM