前より、大人になったよ
君と出会って、私は。
笑顔も増えた。
色褪せたはずの世界が、ぱあっと彩りはじめたよ。
ありがとう
特別大きな荷物を肩に掛け、次々に教室を出て行く生徒。話題はエコーのかかるように「夏休み」のワードで持ちきりだった。黒板を消しながら、思った。…正直、楽しいものなのかよく解らない。ただ休みがだらだらと続くだけなのに。って、思ったのをしまい込み、友達には
「やったね~!はぁ、どこいこっかな♪」
とか、言っておいた。「面倒くさい」って言ったらまたうるさくなるし。
ひとり、また一人と教室が空いていき、背後に人の気配がなくなったとき、自分は黒板消しを二つ持ち、窓へ向かった。
みんみんうるさい。暑い。夏なんか大嫌い。
──そう思っていたら、ばっと陽が黒板消しに跳ね返った。びっくりしていると、辺りが薄暗くなったのでなんとなく上を見てみた。
不思議と眩しくない。ふわっと浮かぶ雲はゆったりと向こうの大きな山に流れていく。太陽のいっぱいの光は、雲に遮られてまでもこちらをちらちらと覗いている。
それから、急いで学校を飛び出した。無性に走りたくなった。風を切り裂き、汗をとばす。やがて公園の芝生に飛び込み、天に顔を裏返した。
一瞬みえた眩しい光は雲に隠され、また現れ、まるで映画を見ているかのような動きだった。
なつ。
その日から、休みにちょっぴり、陽が差した。
このこころが芽生えたのは、何年前なのかな。
君と話すようになったのは…3年くらい、前。
私と出会って、それからすぐ友達になった。
眼鏡を掛けた、背がおんなじくらいの男の人。
好きなキャラで一緒に漫画もかいたね。
好きなゲームの話でも、盛り上がったね。
趣味もほぼ同じ、妹がいるのも同じ。それから…
──それから、ずっと一緒だったね。
しばらく経つうちに、君へのおもいが…かわった?
なんかこう、友達って言うより、…。
君といると、胸の内がこぼれるのが怖くて、どきどきしていた。
だから、体が近いときは離れてしまったし、目もそらしがちだった。
だからこそ、嫌われたかも。って思って、なぜが嫌だった。
それでも、君は一緒にいてくれた。
笑顔で、3年以上の間。
こんな私といてくれて、「ありがとう」。
ハツコイを、「ありがとう」。
君の笑顔に、「ありがとう」。
今はまだ、伝わらないけれど
──愛してるよ。
お題
ありがとう。と伝えたい相手への思いを綴ろう
より
未来に行ってきた。
いや、見た?
…彼の、死の未来を。
一ヶ月後の…
これ以上、優しくしないでよ
泣きたくなるじゃない
お題
優しくしないで より
「はーい、みんな!この紙をカラフルに彩ってね~」先生が一枚の紙をみんなに配る。
「せんせい、カラフルってなんですか~」
「この世界、白黒ですよ~」
そんなことを、この写真が物語っている。
お題
カラフル より