花咲いて
ある所に死にたがりな少女が居ました。
彼女は報われたくて
長年の夢だった。
『死』を決行することにしました。
彼女は毒の花の種を飲み込みました。
その種が腹の中で発芽し蕾になり花が咲いた暁には
きっと彼女は死ぬ事ができるのだろうと
考えました。
それから彼女は赤子を身ごもった母親の様に
自分の体を丁重に扱い
朝昼晩ご飯を食べて
日を浴びました。
彼女は異常ながらも日々に幸せを感じる事が
出来るようになりました。
彼女はそれからいつか「死ねる」と
余裕がつき
彼女は「死ぬ」前にしたい事を始めました。
彼女は美味しい物を食べ
彼女は友達を作り
彼女は好きな人に告白をしました。
そんな彼女の顔には花が咲きました。
彼女は報われました。
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彼女の顔に花が咲いた。
=笑顔になった。
=顔に花が咲いて亡くなってしまった。
2パターンで読み取れます。
もしもタイムマシンがあるのなら
春に戻り舞い落ちる桜の花びらたちを
一枚一枚数えよう。
夏に戻りアイスを夏の暑さで溶かし
ジュースにして飲もう。
秋に戻りあのまんまるの月がかけたのは
誰がかじったのか話そう。
冬に戻り日が昇るまで
流れる星数え白い吐息をかけ合って戯れよう。
もし時間が戻せるなら
そんな無意義で有意義な時間を一緒に過ごそう。
終わりにしよう
この言葉を聞いた瞬間
薬を用意していた私は
何処か安堵した自分を見つけた。
私はそんな私と言った彼に怒りを覚え
二人を重ねて囁くような声音で怒りををぶつけた。
「何で…?今更そういう事言うの?」
「だって…本気にすると思ってなかった…。」
「だって」と幼稚な言い訳する彼に対して
さらに怒り脳が麻痺して感じた事をぶつけて
私は怒鳴った。
「私は貴方のために…!」
「…ごめん。でも…俺怖いんだ。」
「私だってそうよ!!」
私は身勝手な彼に怒りが頂点に達し
首を両手で強く捉えた。
「あんたのお望みどうりにしてあげるわよ!」
彼は遠い何処かを見ながら抵抗せず泣いていた。
一応分かりにくいかもしれませんが
2パターンで読み取れるお話です。
彼が終わりにしよう=死にたい
=心中をやめたい
という話です。
友達の思い出
あの子は私の一番だった。
大好きだった…
あの子は私じゃない子を一番の友達にした。
お揃いのストラップ色違いのお洋服
私とはした事も無いのに…。
あの子は私じゃない男の子を大好きな彼氏にした。
アイコンはその子との匂わせだ。
私と写真すら撮ったことないのに…。
一番に…。
大好きだったのに…。
あの子は糸を指に結ぼうとしてはくれなかった。
私の紫の糸は涙に染まっただけの赤い糸でした。
説明
同性愛の小指の糸は紫らしいです。
神様だけが知っている
教えてほしいの。
彼は誰にでもうんと優しくて、笑顔が素敵で
彼は神様だ。
私の好きな彼は…。
そんな彼はやっぱりモテてしまう。
魅力たっぷりの彼を皆が
見つけられない訳がない。
いつも彼が女の子と話していると
モヤモヤしてしまう。
でもモテるそんな彼には浮ついた話が
浮遊した事は無い。
好きな人いるのかな…。
私は神様に聞いてみた。
好きな人いるの?
神様はみるみる頬を染めた。