ぺんぎん

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5/10/2023, 12:22:22 PM

「前髪切った?」ってきみ昨日もそんなことを言っていた モンシロチョウの白はいつも同じように白

5/8/2023, 2:44:00 PM

この、ただいっしんにたぎる炎の揺れゆくさまをわたしはもう見ていられなかった、だからきみにやすいキスをねだった。きみは少し、ほんの少しためらったあとにわたしの紅でめかした唇にそろりと、小鳥のさえずりのような触れるだけのやさしいキスをした。きみはわたしと同じ色の唇をぬぐいもせずにあっちに行ってしまった。わたしはあのとき、生れてはじめて、人目も気にせずにひたすらにしゃくりあげて泣いた。あのとき燃え広がったもので心が大火傷をした。ひりひりとただれて痛む。今もずうっと。

5/5/2023, 1:39:41 PM

きみにはわたししかいないからだいじょうぶ、そうやって目を耳を塞ぎきってみえない道を きみの手をひいて歩いていくごとに それをしあわせだとひとりで決めつけてひとりで浸るたびに きみはみるみる傍から遠ざかっていたことを わたしは今のいままで知らなかったの?

5/2/2023, 4:10:08 PM

いくらでもきみからはわたしがほしい言葉があふれてきて、それが見事なくらいにたのしくって、それをすぐそばで共有できるひとでありたかった、さくらをみつけてあっ春だっ、て認識するみたいにわたしの中でやわらかくありふれたものであってほしかった

4/30/2023, 5:47:24 AM

脈動しているように自己をさらすひかりの群れよ 毎日が等しく冷たく泣き崩れていた朝焼けがいずれ覆っていくだろう夜のひととき うすく濡れた瞼とフロントガラス越しに見つめた歩行者信号のどろっとした赤みを飲みこんでひかりたいとただそれだけ

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