ぺんぎん

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10/16/2022, 2:06:07 PM

結露した窓越しに、たしかに天使がはためいた気がしている
とっくに冷え込んでいた心臓が、行き場のない痛みを吐き出す
久々に触れてみたい人ができたのだけれど、
ちらちらと瞼に沈む朝が、私に潜むちいさな悪魔を炙り出す
次に会うときは雨がいい、君の奇麗な羽をひとつもいだ日の、なまぐさい匂いがする
結露の色をも殺して、流した、雨の日にまた心臓は身体に嵌った

10/14/2022, 1:35:57 PM

エンジェルヘイローを被ってまるでとち狂ったみたいな君
がらす玉から覗いたみたいに歪んだ私、
ステンドグラスからころころ吐き出された、シャワーのごとくしとしと燃ゆる陽
赦しを乞うその眼でさえ、私は呆気なく壊れてしまえることを知っているのに

10/12/2022, 7:25:36 AM

好い人だったねって、それだけで愛の境目をつくるのは卑怯じゃないの
ほんの少し、君に触れられたときの心地よさが
ちいさな窓からのぞくカーテンがなでられて、指の形にあてはまるようだと知った
勝手ながらに消えてしまいたいと思った、その程度の欲求がぶつかりあっただけだ
君がそのカーテンを裂いたならきっとさよならできるよ、だって私、君が大好き

10/9/2022, 1:24:05 AM

愛の成れの果てを美化しようとしたところで、君は奇麗すぎた
人生の一部分でさえ、君に感化されてしまった自分がひどく憎らしい
穢れない言葉は嫌いよ、いまなら身にひそむ核心に触れてもいいよ

10/6/2022, 2:35:13 PM

また窓から覗いたのはマジックアワー、本当は君を知りたくなかった
尽きていく生きがいに、とめどない愛しさだけは反して、君も狡賢いやつね
ちらちら燃えさかり私を炙り出すあえかな陽は、いつかの朝よりも鬱陶しい
私君に傷付けられもしなかった、どうか幸せにならないでね

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