ぺんぎん

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10/6/2022, 8:45:31 AM

君のちゃちな愛情の行きつく先で、まだ息ができるほど私は強くはないことも、
ぐちゃぐちゃになったあとでも、君を求めるためだけに、壊れてばかりの臓器が
いまでも空っぽの私の身体に収まって機能していることも、知らないでしょう
だって君はまた、あちらの空で陽を落とすためだけに瞬く朝を奇麗だって言うんだ
君は私の一部にならない、それならせめて、その痺れるほどに奇麗なピアス、私に頂戴

10/3/2022, 3:16:53 PM

いつの時か残していった口紅に触れるたびに
こんなものだけ置いていくのは、君はひどいやつだとしみじみ思う
不器用に塗りたくって唇の端をはみ出し、それでも乗っかる紅い色
またやり直して、今更戻ってきてとは言えるはずがないから
こんなちゃちな華に頼っている、どんな顔だったのか思い出したくもないくせに

10/3/2022, 10:00:24 AM

トゥルーエンドとは言い難いくらいには、脆くて奇麗すぎる愛の終点付近、
こんな日は君にケーキくらい焼いてほしいと、ひとつふたつの我儘くらい言わせて欲しい
惨めだろ、それでも慰めに来たんだろ、それなら飽くまで好きだと言って

9/30/2022, 3:09:59 PM

愛だの恋だのが、洗脳の美化の末路であるならば
だれかが痛めつけはじめるよりさきに、私は君の終いをこの一室にとっておこうと思うよ
ああ愛おしきバッドデイ、ざわつく皮膚に麻酔銃を
きっと、きっと明日も君は奇麗な夢に転がされるだけさ
君には不幸せなお知らせだが、愛が君を服従なんて、ああまんざらでもなさそうだが

9/29/2022, 2:11:02 PM

ゆめゆめ忘れるなよ、私の無意味な愛情の終点前に
薄く濡れた頬に、安っぽいビニール傘を傾けて笑った彼の茹だりそうなほどの優しさ

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