ぺんぎん

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9/25/2022, 2:56:54 PM

身を翻したかと思えば、あえなく私に捕まった君を見て
ああ残念だ、と思うのは恐らく身勝手なのだろう
煌めきながらそこらじゅうに光をまぶす窓の傍の、蜘蛛の巣に絡まる蝶を
時折つついてはにこりともしない、その奇麗な顔つきはどんなときであれ奇麗なままだと
何も知ったこっちゃない私が、君の脳みそを覗きみたあとみたいなことを勝手に考える
そんな私を横目に、君はいつの間にか掌におさまった蝶をひらりとはためかせた
やっぱり君は奇麗だと、宝石なんて見たこともないくせに、やっぱりそれっぽいと思った

9/24/2022, 10:53:44 AM

イエスでしか成り立たない欲求の浴びせ合いを、
きっと愛情とでも言えるようになったのだろうな
形のない苦しみに溺れたそぶりでもしているのか、君は
耳朶に空いた穴の埋め方さえ知らず、引っ掻いた頬の痛みを忘れられず
溢れかえる本能に従順に、君の呼吸に合わせて隆起する喉にキスをした

9/24/2022, 5:14:06 AM

この部屋で、たしかに茹だってしまう、きっとふやけるくらいまでに
心臓をばくんと浮かせた微熱は、にどと冷めやることを知らない
イエスでしか成り立たない恋愛情緒を、今になっては愛しさにだって変換できる
いいんだ君は、私の愛情を半端に飲みこめる人間になってくれたらそれで、いい

9/23/2022, 2:38:32 PM

君は、変態じゃないよ、ここが少し抜けてるだけ。
脳みそがある部分と、心臓がある部分をとんとん叩いて笑う、君
ただそれだけの戯言にへんに救われた気がしていて
やっぱり自惚れの馬鹿は抜けないな、と笑ってしまう

9/23/2022, 1:23:25 PM

錆びれた玩具に乗っかったところで、私がどれだけ馬鹿になれるの
頭の片隅に寄生する悦楽、爪先から奪われていく色彩
命からがらに油蝉、骨までしゃぶって蔓延る馬鹿、そんなくだらない論争は放っておいて
どろどろの心臓、いまなら啜って飲み干してくれるかな
見縊る愛情論、ああ、君 、そんな可愛い顔もできるんだ

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