ぺんぎん

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身を翻したかと思えば、あえなく私に捕まった君を見て
ああ残念だ、と思うのは恐らく身勝手なのだろう
煌めきながらそこらじゅうに光をまぶす窓の傍の、蜘蛛の巣に絡まる蝶を
時折つついてはにこりともしない、その奇麗な顔つきはどんなときであれ奇麗なままだと
何も知ったこっちゃない私が、君の脳みそを覗きみたあとみたいなことを勝手に考える
そんな私を横目に、君はいつの間にか掌におさまった蝶をひらりとはためかせた
やっぱり君は奇麗だと、宝石なんて見たこともないくせに、やっぱりそれっぽいと思った

9/25/2022, 2:56:54 PM