ぺんぎん

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8/20/2022, 4:48:15 AM

「食べかけ」に噛み付いて頬張った
忘れられないな、喉に張り付いた血肉の味、衝動と悦楽主義
残りものでも2人ならお手軽ハッピーとはなんないかな
君の泣き跡が頭を剥がれずに、ああ触れたいな
馬鹿馬鹿しいと思うなら、かさ増しに使った愛を突き放せよ
こんな私は所詮ハイエナ、傷まみれの君を攫ったずる賢い悪魔
君のいじらしい項に食いついた、綺麗な夢の解像度ほど低い
でも愛情は本物、わりと本望、いっそ卑怯だと嗤えばいい

8/18/2022, 4:47:19 PM

季節はずれの林檎にフォークを刺す、齧る、噛み砕く
向かいの君が吐き出す息に腹が鳴る
酸っぱい味に胃液が込み上げた、ぷつっと刺した所から果実が汗をかく

8/18/2022, 3:45:26 PM

骨までじっくり愛を塗りつけて、ほろほろと細胞から崩れていくまで
小部屋の隅で丸まってゆっくりと腐る身体に、たぶん君は見惚れている
そんな君をけらけらと頭だけで滑稽に嗤う、惨めで愛おしいなんだか馬鹿らしい
ぱちんと弾けた脳みそが疼く、通り雨の匂いを懐かしむように
ぐるぐると渦巻いていつしか居場所をなくしてかちかちに固まった感情を巡って
湧き上がった高揚、忘れもしなかったあの日
鮮やかな喧騒を潜り抜けたぼろぼろの顔を見合わせて笑ったあの日
蒸し暑い雨上がりの夜、真っ暗なのにへんに眼が冴えていたのさ

8/16/2022, 9:28:34 PM

瓶に詰められた濃い夜の上澄み、未知の味覚にもうめろめろで病みつき
咄嗟に湧き上がるなにもかもめちゃくちゃにしてしまいたい衝動というものか
理性はあちらの方角で滑稽に踊る、躊躇を食い荒らす
誇らしさなど、優越などまるで汲みとれない嗚咽が込み上がるほどがらんどうな部屋に
ぽっかりと浮き上がった孤独な2人を祝福する如く、知性のない雷が唸った

8/15/2022, 12:55:27 PM

今日、アイスなんかじゃ熱は冷めないって
ソーダバーを余さず喰ったあとにやりと笑うの、罪は大きいの
ふたつめの、ぱちぱちと口を弾ける感触を冷凍庫からあてもなく探って
いくつもの泡に沈む、深い藍色がぬかるんだ身体に馴染む
待ちわびた壊れそうな衝動をとろけそうな甘い味でまろやかに
茹だるような暑さにふたり、甘ったるいシロップ漬けになって

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