ぺんぎん

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8/4/2022, 1:56:00 AM

俗に言う一目惚れに酔いどれた私はとんだ自惚れ野郎さ
ちくりと首筋あたりに、あてがって君に捧げる愛の裏返し
身体中アルコールに喰われて、気持ちよさが身体を容赦なく突き刺す
やけに浮わついた気持ちも胃に溶けこんだシロップのせいにして
ベッドで身を捩らせた君が目を覚ますまえに腹の皮膚の下をなぞるように指を這わせて
とびっきりの愛情と猛毒をない交ぜにしたちゅうでもしてやろうか

8/2/2022, 11:42:51 AM

明け方にまじわってほろりと崩れゆきそうな
貴方の抜け殻を食んだの
どくどくと狂いだす臓器の全てが貴方で浸されている
まだ生ぬるい体温を手が這う、僅かに身を捩らせた腹の輪郭をなぞった
ふやけてくたくたになって、溶けてなくなるまで

7/31/2022, 3:00:50 PM

当てもなくよろついた足を絡ませて乾いた色にまみれて
すらりと長い足でよろよろ、距離を詰めて、項の輪郭に触れている
頬を滑る体液ですら様になるような温いアルコールの匂い
くらくら二本足、酔いどれの街を明かす君、まるでフラミンゴ
満ちることのない夜の中を少々イカれた愛情と朽ちてやるの

7/30/2022, 3:02:06 AM

せっかくなら、爪先から頭のてっぺんまで愛で浸してくださいと、手先を差し出す
君は薄っすらと笑みを浮かべ、薬指の付け根の輪郭をなぞって
まろい指を食んで優しく撫でるように歯をたてる
締め付けるような痛みですらまるごと愛に変換できるくらいの痕だと
一生消えない指輪だと悍しい顔で見つめた君、
ああそんな顔までかっこいいの、反則
ひりひりと赤い痕の上を滑った
愛がこびりついた冷たいゴールドの指輪を嵌められる
絡めあった手の奥で触れ合ったそれを、愛しい荷物のように思う
――愛に淀んだ目で、溺れた身体中、つま先まで喰われるの。

7/30/2022, 1:27:15 AM

そのまろくて優しい肌にすり寄って
たっぷりの愛に浸ったちゅうでもしたら
爪先までおいしく食んでしまえば
ねえ、浮わついた気持ちを抑えるにはどうしたらいい

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