藍(らん)

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4/18/2023, 10:26:28 PM

#12「無色の世界」


 僕の心の中は空っぽだった

 目標もなければ夢もない

 逆に言えば何色にでも染ることが出来る

 今はなくてもやりたいことがきっと見つかる

 今はよく分からない「やりたいこと」を探す旅に出るのが僕らの航海

 航海するなかで見つけた時、その色に染まれる

 僕は今はまだ無色の世界にそれを求める

 無色から有色へ

4/17/2023, 9:54:56 PM

#11「桜散る」


 ある桜の満開の日。

 ある学校で入学式が行われていた。

 そこには花も自分の1部だと思わせるような魅力的な女性がいた。

 彼女は綺麗な茶髪の髪を腰まで下ろし、風になびかせていた。

 髪が揺れるのと同時に桜が散り、映画のようだった。

 そんな女性に僕は見惚れていた。

4/16/2023, 2:13:18 PM

#10「ここではない、どこかで」


-休日の中学の校舎-


 僕はここの数年前の卒業生

 今日は文化祭ということもあり、一般公開されている

 僕はある景色を見るために訪れた

 この辺りでは街を見渡すには1番いい場所である

 先生からその場所へ行くための許可を取った

 普段は進入禁止だが、先生に話を通してあるので許可が降りたのだ

 建物の最上階へ向かう

 そう、屋上だ

 誰もいないはずの屋上には1人の少女がいた

 顔は見えなかったが、僕はその少女が誰か分かってしまった

 僕のことを/が1番よく知っている彼女…

 そしてこの場所は初めて彼女と出会った思い出の場所でもある

 「どうして君がここに…」

 せめてここではない、どこかで会えればよかったのに

4/16/2023, 3:12:09 AM

#9「届かぬ想い」


 同じクラスの女の子が可愛いと思った

 新しくVTuberとして活動した女の子

 でも同担拒否をしてしまう

 古参なんだよって自慢したい気持ちと

 有名になるなって、俺のものにしたいと

 自分勝手な気持ちと、ファンとしての気持ち

 複雑すぎて苦しくて


 君は、僕のことを好きになってくれますか?

 君は、僕のことを愛してくれますか?

 君は、僕のことを…どう、思っていますか?

 君は、僕と…一緒に歩んで、くれますか?

 僕は……ずっと貴女が好きでした


 でも僕の想いは小さくて、彼女には届かなかった

4/14/2023, 10:31:05 AM

#8「神様へ」


 ある日の放課後、隣の席の杏ちゃんが話しかけてきた

 「ねぇらんー、藍は神様、信じてる?」

 唐突な質問だった

 「半分なら信じてるよ」

 通っていた学校はきっと、僕の実力だけじゃ入学をすることができなかったからだ

 「藍、神様を半分信じてたんだ!?((((;゚Д゚))))」

 助けが欲しい時に助けてくれない、なんてこともあるので本当に半分なのだ

 「じゃあ藍は神様が何か一つ叶えてくれるとしたら、なにをお願いするの?」

 今度は真剣な顔で聞いてきた

 「僕は……好きな人と結ばれますように、かな(´•ᴗ•;ก)」

 「藍に好きな人いたんね!?」

 さっきから失礼な(笑)

 「悪かったな!(汗)……神様への手紙を書きたいな」

 昔、恋をしていた女の子のことをバラすわけにもいかぬ…と覚悟を決めていたが

 「その恋、叶うといいね。応援してる」

 なにか聞き出そうとするのではなく、杏ちゃんはいたずらっぽく笑っていた

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