子供の頃は
子供の頃は、まだ昭和を過ごしていた…今、TVでは、非常識だの、云われているけど…決して、裕福でも、便利でもなかったけれど、それなりに楽しく、のんびりしていた…全部が肯定出来る訳では無いけれど、良くも悪くも、のびのびしていたと思う…悲しいことも多かっし、嫌な事も、諸々込で素敵な時代だったと思う…
日常
朝起きて、洗濯物畳んで、食事して、洗面して、出勤して、夕方帰宅して…
そんな決まった事の繰り返しの毎日…何の変化もなくて、飽き飽きしてしまう…けれど、こんな平凡な日常も、何処か愛おしい…
片田舎での暮らしは、刺激も無いし、不便なことだらけ…だけれど、極度のストレスはなくて、ダラダラしてしまう…
そんな日々の移ろいに、何となく過ぎて行く時間…
好きな色
落ち着いたスカイブルー
純粋な綿帽子の白
春の陽射しに眩しい萌黄色
帰宅時の夕陽のオレンジ色
真夜中に広がる漆黒
秋に広がる田圃の黄金色
初冬に風に転がる枯れ葉色
食卓に並ぶ匙の銀色
春を知らせる桜色
…
鮮やかな世界に囲まれているんだと改めて思う…
優しい色
落ち着く色
勇気が出る色
毎日色々な色に色々貰い…
あなたがいたから
今、こうして、立っていられるのは…
あの日、大好きだった、あの人に、急にサヨナラ云われて、雨の中を彷徨っていた私…現実を受入れられなくて、どうしていいか判らず、雨に打たれ乍ら、途方に暮れていた…
そんな時に、傘を差し出してくれたのが、あなたで…理由も聞かずに、タオルを貸してくれたり、暖かい飲み物を買ってくれたり…誰もが素通りしていたのに、優しく接してくれたのが、凄く嬉しくて、違う涙が溢れてきた…其れから暫く、側にいて、何も云わずに、支えてくれたから…
今では、あの人以上にあなたが、一番の大切な人…誰よりも、一緒にいたい…
相合傘
水無月なのに、降り続く雨…梅雨の合間の久しぶりの青空で、太陽が眩しく輝いている…念の為に、傘は用意してあるけれど…
夕方、帰支度をしていると、雨粒がポツポツ窓を叩き始めた…玄関に着いた頃には、急に本降りになっていた…その軒下には、あの人が、困り顔で空を見上げていた…どうしたものか躊躇したけれど、見過ごすことも出来なくて、駅迄、送っていくことを提案した…あの人は、嬉しそうに、ありがとう、って云ってくれた…それから、近くの駅迄一つの傘に二人寄り添い乍ら、歩いた…何時も遠くから見ているだけのあの人とこんなに、近い距離で、心臓が止まりそうなくらい…雨音よりも、ドキドキが激しい…時折交わす言葉も、上の空になりがちで…