小さな幸せ
この季節、あちこちに小さな幸せが溢れている…
桜の開花、南風、暖かい陽射し、萌黄色が広る野原、行き交う人の和らぐ表情…ひとつひとつは、見逃しそうな出来事だけれど、気付いた時の喜びは、言葉にならない幸せを感じる…
小さな変化が重なって、繋がって、其れが、当たり前な景色になって、幸せを感じる…その、小さな幸せをずっと感じられるように、生きたい…
春爛漫
弥生の晦が近くなり、花の便りも増えて来た…桜も咲き始め、梅や菜の花、木蓮やこぶし…つい最近迄、広葉樹は、枯れ木みたいに、淋しく立っていたし、野原も、枯れ草で覆われていたのに、ポツポツ緑の葉っぱが見え隠れして、名の知れない花も咲いている…まだスタートしたばかりの春の装いだけど、一気に春の香りで満ちてくる…
待ち侘びたこの季節、心行くまで謳歌したい…
七色
青空に浮かぶ、アーチを久しぶりに見た…子供の頃は、よく空を見上げていたけれど、大人になると、何時も下ばかり見ている様な気がする…
久しぶりに見上げた空には、吸い込まれそうな青色が拡がり、その東の空には、虹がくっきり浮かんでいる…あの橋を渡れたなら、素敵な世界に行けそうな気がする…
記憶
何時も、何の前触れも無く突然蘇る記憶…
もう、どれくらい前の事だか…もう今は、残っていないけれど、中学の片隅に、古い木造校舎の図書室があって、何時も、そこが唯一の居場所で、放課後は、毎日通った…そこで出会った違うクラスの友達や後輩たちとの、何気無い日常の一コマが、時を超えて、バラバラに戻って来る…しかも、殆どが、脈絡も無く、でも、鮮明に浮かんでくる…外の行事や、クラスのことなんて、殆ど覚えていないのに、あの、木造校舎での想い出ばかりが、ずっと…
もう二度と
…もう、こんな失敗なんて絶対しない…そう思い乍ら、また同じ過ちを繰り返してしまう…そんな自分が嫌になりながら、結局、踊場で、足踏みしているだけで…
情け無くて、そんな自分が惨めで、死にたい…って思う毎日…能書きなら、誰にも負けないけど、何一つまともに出来ない事が、嫌でしょうがない…もう二度と…そう思い乍ら、また、明日の夜も過ごしているのだろう…