願い事
七夕の短冊に書いた願い事…夕風に吹かれて、ゆらゆら揺れている…今夜は、数年振りの晴れの七夕の夜…
織姫と彦星との、年一回だけの逢瀬の夜…天の河を挟んで、想い合う2人は、1年をどう思い乍ら過ごすのだろう…
そんな2人に、私の願い事は、届くのだろうか…遠距離のあのひとと、いつか一緒に暮らせるようになりたい…
空恋
ちょっとだけ…空想してみてもいいかな…
もう何年も友達の私達…偶然、同じイベントで出逢って、話しがあって、仲良くなったんだよね…暫くして、連絡先交換して、一緒にイベントに出掛けるようになって…
でも、それ以上には、なれない私達…本当の事を言えば、私は、それ以上になりたいって思っている…
たまには、イベント以外でも約束して、食事をしたり、遠出をしたりとか…
そして、叶うなら、同じ朝を迎えて、おはようって挨拶交わしたい…同じベッドで同じ夢を見たい…
恋人って、関係になりたい…
波音に耳を澄まして
久しぶりに訪れたこの海岸…向こうには、火山が何時も通りに、噴煙をあげている…
この海岸線は、大昔の噴火で出来たカルデラで、対岸の火山は、その一部らしい…
この海岸線にある街で、生まれ育った私は、この波音を聞くと、何処かホッとする…
江戸時代の末期には、外国の戦艦と砲火を交えた海…その波音は、そんな色んな人々の暮らしや出来事を、ひっそりと刻んできたのだろう…
青い風
真っ青な夏空が広がる午後のひととき…連日続く熱中症警戒に、うんざりする…青空は、いいけれど、もう少し、何とかならないものか…
そんなことを考え乍ら、公園の木陰に逃げ込む…強い陽射しよりは、少しましな感じがするけれど熱気が漂っている…タオルで汗を拭い、水筒から、水分補給する…朝、半分位入れた氷も、大方溶けてしまっている…
少し恨めしく思い乍ら、木陰から空を見上げた時、漸く風を感じた…その風は、心地よく通り過ぎて行く…透明で、限りなく青い風のように…
遠くへ行きたい
何処でもいい、遠くへ行きたい…
あなたを失って、この街にいるのが辛い…街のあちこちを歩いていると、あなたの俤が、ふっと頭をよぎるから…
何時も待ち合わせしていたあの公園も、一緒に買い物したあのお店も、夕陽を眺めたあの丘も…もう、逢えないって解っているのに、あなたの姿を探してしまう…
あの頃は、あなたと居ることが当たり前で、永遠だと思っていたのに…
あなたへの想いは、募るばかりで…早く、何処でもいいから遠くへ行きたい…