好きな色
落ち着いたスカイブルー
純粋な綿帽子の白
春の陽射しに眩しい萌黄色
帰宅時の夕陽のオレンジ色
真夜中に広がる漆黒
秋に広がる田圃の黄金色
初冬に風に転がる枯れ葉色
食卓に並ぶ匙の銀色
春を知らせる桜色
…
鮮やかな世界に囲まれているんだと改めて思う…
優しい色
落ち着く色
勇気が出る色
毎日色々な色に色々貰い…
あなたがいたから
今、こうして、立っていられるのは…
あの日、大好きだった、あの人に、急にサヨナラ云われて、雨の中を彷徨っていた私…現実を受入れられなくて、どうしていいか判らず、雨に打たれ乍ら、途方に暮れていた…
そんな時に、傘を差し出してくれたのが、あなたで…理由も聞かずに、タオルを貸してくれたり、暖かい飲み物を買ってくれたり…誰もが素通りしていたのに、優しく接してくれたのが、凄く嬉しくて、違う涙が溢れてきた…其れから暫く、側にいて、何も云わずに、支えてくれたから…
今では、あの人以上にあなたが、一番の大切な人…誰よりも、一緒にいたい…
相合傘
水無月なのに、降り続く雨…梅雨の合間の久しぶりの青空で、太陽が眩しく輝いている…念の為に、傘は用意してあるけれど…
夕方、帰支度をしていると、雨粒がポツポツ窓を叩き始めた…玄関に着いた頃には、急に本降りになっていた…その軒下には、あの人が、困り顔で空を見上げていた…どうしたものか躊躇したけれど、見過ごすことも出来なくて、駅迄、送っていくことを提案した…あの人は、嬉しそうに、ありがとう、って云ってくれた…それから、近くの駅迄一つの傘に二人寄り添い乍ら、歩いた…何時も遠くから見ているだけのあの人とこんなに、近い距離で、心臓が止まりそうなくらい…雨音よりも、ドキドキが激しい…時折交わす言葉も、上の空になりがちで…
落下
ある日突然、足元が崩れて長い長い落下が始まった…それまでの、幸せだと思っていた時間が、どんどん色褪せて、枯れ葉を握り潰す様に、乾いた音と共に、粉々になってゆく…
本当は、最初から、自分の居場所なんて無くて、現実から目を外らして、居心地良い世界だと思い込んでいた…
あなたが、あの日、私の知らない誰かと親しげに、街なかで腕を組んで歩いている姿…はじめは、見間違い、って思いたかった…でも、確かめるが怖くて、あなたに、会うのも、メールするのも、出来なくて…ただ、何処までも、落ちてゆく…そんな日々に流されていくだけ…
未来
何時かは、あなたと二人で…そんな未来を夢見ている…これまで、色々な人達との出会いがあったけれどこんなに、誰かを想うのは、あなたが初めて…
未来は、明るくて、素敵な出来事が待っているって、そう信じていた…けれど、歳を重ねる毎に、現実から逃げられない事を、思い知らされた…
そんな毎日に押しつぶられそうな中で、あなたと知り合えた…悲観的な私を、いつも優しく包んでくれるが嬉しくて、あなたと同じ時間を重ねるうちに、少しづつ、未来を信じる様になって、その未来の私の隣には、あなたがいることが、何よりも必要だと思っている…