突然の別れ
それは突然…
春休みに入る前、いつもの様に、あの人と他愛もない会話を交わしていた…まだまだ夕方の帰り道は、冷たい風が吹いていた。別れ道の手前の小さな公園にあるブランコを揺らしながら…夕陽に照らされるあなたの横顔を、いつもみたいに、そっと見つめて…いつもは、もう少し明るい雰囲気なのに、何故だか口数少なく感じていたけど…
オレンジ色の空から、群青色に変わり始めて、寒くなったね、って言いながら、公園を出た。そして、いつもの様に、バイバイして、左右に別れて、少し歩いて振り返る…あの人も、いつもみたいに、優しく微笑み乍ら、小さく手を振っていた…そして、突然、
ずっと、ずっと好きだから…
そう言って踵を返して、夕闇に消えて行った…
其れから4月になって、あの人が、この街から居なくなったのを、人伝に聞いてから…突然のサヨナラに、ただただ、どうすることも出来ずに…
恋物語
中学生の頃、友達に勧められて、吉田としの小説を読み始めて、恋愛小説を読み始めた…
そして、同じ頃、気になる、あの人に出逢って…一つ年下の後輩で、何かと気の合うから、居心地良くて、いつの間にか、ずっと一緒にいたい…って思う様になり…会えない日は、心が落ち着かなくて…初めて感じるその気持ち…苦しくて、切なくて、でも、幸せで…
真夜中
真夜中なら、こんなにも饒舌なのに…伝えたいこと、沢山ありすぎて、何から云えばいいのか…
あなたと、一緒に居られるのは、昼間しかないのに、側に居ると、気持ちだけが先走りして、何も云えない儘時間だけが過ぎてしまう…本当は、ずっと一緒にいたい、もっとお喋りしたい、独り占めしたい…
その一つも、云えなくて、日記には、その日云えない儘の言葉の羅列だらけ…今夜もまた、一人ぼっちの真夜中の…
明日世界が終わるなら
もしも、明日全てが終るとすると、屹度、あたふたしながら、終わるだろうか…それとも、必死に何かしているだろうか…
でも、叶うものなら、あの人の側にいて、想いを伝えたい…未練なんて、遺したくないから…でも、やっぱり、何も云えない儘、胸にしまった儘だろうけど…
君と出逢って
出逢ってから、一年…色々な思い出と、初めての出来事の連続だった…桜散る頃、友達の紹介で知り合って、いつの間にか、二人で出掛ける様になって、何となく、知合いから、恋人っぽいこともあったり…
この一年は、本当に早いようで、でも、今迄に無い、煌めいている感じ…味気ない毎日が、ドキドキとワクワクみたいな、子供みたいに、燥いでいて…恥ずかしいけど、素の自分と向き合えるようで、そんな自分を教えてくれた、あなたと、これからも…