神様に
少しだけ、勇気があれば…いつも、意気地無しの自分が嫌になる…あの人との関係が、もしも壊れてしまったら…それが怖くて、想いが、伝えられなくて…でも、あなたが他の誰かと親し気にしていると、不安で、怖くて、落ち着かない…だから、苦しい時の神頼み…本の少しだけ…背中を押してください…
快晴
久しぶりの青空…桜が満開になる手前から、降り続く雨…一気に咲開く桜が、あっけなく散って…例年よりも、早く咲き始めて、一気に咲いて散った桜が、余計に儚くて…
大方散った桜には、新芽が勢い良く萌てきた…そして、久しぶりの青空…コントラストが眩しくて、目を細めてしまう…本当は、青空をバックに、花を愛でたかったけれど…毎年、そんな事を思い乍ら、青空を見上げている…
遠くの空へ
もしも、翼があったなら…此処を離れて、遠くの空を飛んでみたい…あの人の居ないこの世界なんて、生きる意味があるだろう…か…あの人の居なくなった日常が、こんなに味気なくて、こんなに哀しいなんて…当たり前だと思っていた日々が、あっけなく崩れて去って…今、この空を見上げるのが、たまらなく辛くて…だから…だから、何処か遠い空へ…
言葉にできない
あなたと一緒になると、何故だか、言葉にできない…何かを言おうとすると、急に、つかえてしまう…この気持ちを伝えたいって思っているのに、口が閉じた儘、まるで縫い閉じた様に、動かない…
そんな私を、あなたは、無口な奴だと、思っているかも知れない…本当は、あなたと、ずっとお喋りしていたい…五月蝿いって思われても構わない…少しでも、あなたの声が聞きたいから…そして、もっと、私を知って欲しい…心の中では、泉の様に湧き上がる想いを、早く伝えたい…
春爛漫
花曇りが続き、久しぶりの青空…菜の花の黄色や、桜の薄紅色が、春風に揺れる様は、心地よくて、微睡みそうになる…ハラハラと風に舞う桜の花びらが、春の陽射しに照らされて、遠い記憶が蘇る…
そう、あれは、中学の卒業式の後、図書室での送別会に向かう渡り廊下の傍らにあった、大きな桜が、満開に咲いていて、時折吹風にチラチラ舞っていた…そこに、後輩の女の子が一人で佇んでいて、僕を見つけると、そっと歩み寄って来た…そして、白い封筒を差し出して…受け取ると、ずっとずっと…その後の言葉が聞き取れないまま、桜の向こうに行ってしまった…