愛と平和
この世の中は、あなたの愛で溢れている…唐突に云われて、吃驚している…
云われた本人も恥ずかしいけれど、云った本人は恥ずかしく…無いらしい…真っ直ぐな眼差しで、こちらを見ている…その瞳から、視線を逸らせ無くて、何故だか、君が好きだ、ってついぞ告白して仕舞った…するとあなたは、真っ赤になり乍ら、言質取りました、と嬉しそうに笑い乍ら…
過ぎ去った日々
夜、一人になると、あなたのこと許り想い出してしまう…遠い記憶の筈なのに、眼の前に浮かぶあなたは、あの日の儘、はにかんで目を外らしたり、妙にお姉さんぶったり、頬を膨らませてみたり…
あの、古い図書館で過ごした日々が、今でも、鮮やかに蘇る…一緒に過ごしたのは、ほんの暫くだったけれど…あなたに、淡い気持ちを寄せていたのに、結局何も云えない儘、いつの間にか疎遠になって…
想い出は、美しい儘に、って云うけれど、この心の中に仕舞ってある気持ち、せめて伝えられたなら…勿論、叶うことなど無いことも、解っている…
お金より大事なもの
正直、お金は欲しい…でも、それよりも、あなたが、元気で笑顔でいて欲しい…慎ましい生活でも、恥ずかしいとか、羨ましいとか、そんなに気にしないよ…一番は、矢張り、あなたと寄り添う時間だと思う…贅沢な暮らしにも、憧れるけれど、馴れてしまえば、どんなことでも、幸せに感じると思うから…だから…だから、二人で、等身大でいようよ…
月夜
弥生の夜は、まだまだ寒くて…昼間は、少し春めいてきたけれど…窓越に見える、月明りも、冷たい光をしている…
こんな夜は、人恋しくて、いつもと同じ部屋なのに、ちょっと寂しく、ちょっと肌寒い…だから、無性に君に逢いたくて…スマホに手を伸ばして、君にメッセージ送ろう…とする…けど…
絆
二人だけの絆…それが欲しい…
そう呟くあなたに、本当は、私がもっと前に欲しいって想っていた…だけど、その頃は、もしもそれで、二人の関係が壊れるのが怖くて…
最初は、ただ側に居るだけで、幸せだって思っていたのに、一緒に過すうちに、もっと確かな何かを欲しくて…何となく繫っているのが不安だから…