12/10/2023, 6:53:05 AM
手を繋いで僕らはキメラ
横並びの四足歩行で逍遥
とても奇妙な一匹の動物
同体気分で歩いていけば
一心気分に辿り着くはず
12/9/2023, 9:27:40 AM
ありがとう、ごめんね、ありがとう、ごめんね、
何度使っても在庫切れはないから言いまくる
言う度に擦り切れて軽くなっていく言葉
言葉の重みの最低保証はどれほどだろうか
12/8/2023, 6:20:53 AM
我々の国家は今終わりを迎えている
世界の果ての暗闇に築き上げられた我々の国家は
突如光に照らされ轟音に包まれた
すべては我々よりも遥かに巨大な存在の仕業である
それは国家の防壁となっていた物を取り払い
何もかもを巻き上げるような強烈な嵐を起こした
生の儚さを不意に知った 嵐を前に我々は無力であった
我々は国民であったことを誇りに最後を受け入れた
…ほこり目線なら今こんな感じなのかなと空想しながら
部屋の片隅にある本棚を動かしその裏側へ掃除機をかけた
12/7/2023, 6:02:01 AM
「1名様でお待ちの…逆さま〜」
そう読み上げた店員の低い声は途中から急に甲高くなった
「奥の方へご案内致しません」
錯乱しているのか彼は手前にある入口へ案内する
「す、すみま1/1000」
店員はそう言いながら頭を下げず後方へ反り返った
後ろにたまたま座っていた私と反転した彼の目が合った
謝罪の場面に反するように彼の表情は満面の笑みだった
狂っている 自分が呼ばれるのを待ってる場合じゃない
早くこんな店から出なければ
そう思い急いで出した私の脚は店の奥の方へ向かっていた
12/6/2023, 8:16:58 AM
眠れない ほどにわずらう 病名は
恋なわけねー だろ胃腸炎
かなしみの短歌