小音葉

Open App
2/14/2025, 10:51:34 AM

澱んで見えた
まるで全てが嘘のよう

歪んで絡むマーブル模様
嘲笑、酩酊
御涙頂戴、観覧席よ
使嗾、煽惑
酔う仮面の群れは、随分、長らく干からびている

嗚呼、素晴らしく美しき世界
最大の師よ、最愛の母よ
あなたが知らしめた
メッキの栄光、泡沫のカーニヴァル

いつか沈む女王よ
あなたが水底へ消え去ろうとも
忘れはしないだろう
真実を塗り潰す、無償の愛へ

(ありがとう)

2/13/2025, 11:20:01 AM

一歩進めば追い付くけれど
その体温が愛しくて、恐ろしくて

わたしを見てほしい
わたしを見ないでほしい

見つけないで
掬い上げて

裂けそうな心を繋ぎ止めるように
右手を胸に

左手をあなたへ
どんな顔をしているのかな
やっぱり少し怖くて
視線をその手に落としたまま

気付かれなければいいと願いながら

不意にあなたが止まる
ああ、間に合わない
ならばせめて

(そっと伝えたい)

2/12/2025, 10:53:05 AM

私たちは絶えず夢想する
夜の帷のその先に

明日の道
満つる光、睨む暈
有り得ざる地獄に微睡む日々を

伝う汗は地図を描く
脈動する赤が運ぶ

私たちは懲りず夢想する
空がこの手に落ちる日を

(未来の記憶)

2/11/2025, 1:19:35 PM

それはいつか、造られたモノにも宿るだろう

造る者はそれを重たそうに引き摺るのに
無垢の腕に、劣るのか、託すのか

明日、それはなにを視る

(ココロ)

2/10/2025, 12:16:46 PM

カラコロと音を立て、奔る、奔る
息が切れてもかまわずに
届かずとも一心に
瞬く夜の波間へ、手を伸ばした

鈴が鳴る
目覚めよ、目覚めよと鈴が鳴る
平かなる空へ奔れと
ちりりん、ちりりんと、耳元で宣う

またひとつまみ
空の欠片を喰む

甘い夢が尽きる頃
また、あの星空の下で会おう

(星に願いを)

Next