小音葉

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一歩進めば追い付くけれど
その体温が愛しくて、恐ろしくて

わたしを見てほしい
わたしを見ないでほしい

見つけないで
掬い上げて

裂けそうな心を繋ぎ止めるように
右手を胸に

左手をあなたへ
どんな顔をしているのかな
やっぱり少し怖くて
視線をその手に落としたまま

気付かれなければいいと願いながら

不意にあなたが止まる
ああ、間に合わない
ならばせめて

(そっと伝えたい)

2/13/2025, 11:20:01 AM