2/13/2025, 11:20:01 AM
一歩進めば追い付くけれど
その体温が愛しくて、恐ろしくて
わたしを見てほしい
わたしを見ないでほしい
見つけないで
掬い上げて
裂けそうな心を繋ぎ止めるように
右手を胸に
左手をあなたへ
どんな顔をしているのかな
やっぱり少し怖くて
視線をその手に落としたまま
気付かれなければいいと願いながら
不意にあなたが止まる
ああ、間に合わない
ならばせめて
(そっと伝えたい)
2/12/2025, 10:53:05 AM
私たちは絶えず夢想する
夜の帷のその先に
明日の道
満つる光、睨む暈
有り得ざる地獄に微睡む日々を
伝う汗は地図を描く
脈動する赤が運ぶ
私たちは懲りず夢想する
空がこの手に落ちる日を
(未来の記憶)
2/11/2025, 1:19:35 PM
それはいつか、造られたモノにも宿るだろう
造る者はそれを重たそうに引き摺るのに
無垢の腕に、劣るのか、託すのか
明日、それはなにを視る
(ココロ)
2/10/2025, 12:16:46 PM
カラコロと音を立て、奔る、奔る
息が切れてもかまわずに
届かずとも一心に
瞬く夜の波間へ、手を伸ばした
鈴が鳴る
目覚めよ、目覚めよと鈴が鳴る
平かなる空へ奔れと
ちりりん、ちりりんと、耳元で宣う
またひとつまみ
空の欠片を喰む
甘い夢が尽きる頃
また、あの星空の下で会おう
(星に願いを)
2/9/2025, 2:45:16 PM
いつか見た君の背中
今はもう、ない
だけど、閉じ籠るのはもうおしまい
いつかまた出会えたら、誇れる私になれるように
君の願いを口遊む
私の誓いをこの背に
そうして、幻の君から旅立つのだ
(君の背中)