チャレンジ105(鏡の中の自分)
幼い頃、鏡の中には、もう1つの国があるという童話を読んだ。鏡に映る自分は別の人格で、もう1つの場所では異なる生活をしている。現実の自分が鏡の中に飛び込み、別の人格と友だちになる。冒険物語である。
夜ふけに洗面所に行った時、ふと別世界への扉が開いているような気がすることがある。鏡の中の疲れたオジサン。今さら別世界を夢見ることはないだろうに。別の人生があったら幸せだったか。少し息抜きが必要なのだろうか。顔を洗う。明日の朝も早い。
チャレンジ104(眠りにつく前に)
寝る前にストレッチをしている。足首を前後に動かし、体の横曲げをする。血流を良くすると、眠りやすくなるように思う。夕飯のあとは、湯冷ましを飲む。緑茶だと眠れないからだ。
先日テレビで、鎖骨の周りをマッサージすると体が温まると聞き、やってみた。わきの下と鎖骨の周りを、ゆっくりと指で押していく。じんわりと温まる。10分くらいは温かさが持続すると思う。眠る前の習慣が、ひとつ増えた。
チャレンジ103(永遠に)
実家の冷蔵庫には、31年前のおにぎりが冷凍されている。私の祖母が、亡くなる2ヶ月前に作った焼きおにぎりだ。もちろん食べるつもりはない。しょうゆ味で、少し小ぶりな焼きおにぎり。焼き立ての味を、今も懐かしく思い出す。
祖母の焼きおにぎりは、物理的には永遠の保存が可能だ。思い出の保管としての冷凍も、悪くないと思っている。
チャレンジ102(理想郷)
海が好きな友人が、リビングから海を眺める家に住みたいと言う。
釣りができて、温泉に入れたら最高だな。理想郷だ。
もっともだ。彼なら近い将来、理想の海辺暮らしを始めることだろう。
お前、リゾートの物件知らないか?
残念ながら、私は不動産に詳しくない。それに、理想郷に至る道は、自分で探すほうが何倍も楽しい。夢を実現できることを願っている。
チャレンジ101(懐かしく思うこと)
1980年代の世の中を説明するテレビ番組が好きだ。登場するのは40年前の町並み、ウォークマンとカセットテープ、レコード、服装や髪型にいたるまで、ああ、懐かしい、と思うものばかり。タイムスリップした気分で思い出に浸る。にやにやした私を、家族は不思議そうに見ている。
子供時代の自分に、現在YouTubeで音楽が聞けることを話したら、さぞ驚くことだろう。レコードがCDになり、さらには、デジタルコンテンツをスマホで楽しむ時代になった。40年後の私は、便利さに今も驚いている。