半袖と聞くと、今でも彼女の華奢な腕と火傷の跡を思い出す。ずっと好きだったから。一緒のクラスだったのは一年だけだったけど、二十年以上経っても当時の記憶は色褪せてない。元気にしてるかな?もう一度会いたいな。やっぱり過去に戻りたいかも。
題『半袖』
谷底には、さらに底がある。苦しみに限界容量はなく、トラウマは消えずについてくる。泣きながらも死にたいと思いながらも生きてきたんだ。それを無かったことにはしたくない。
題『もしも過去へと行けるなら』
有名な思考実験にトロッコ問題というものがある。価値のある一人を助けるために見知らぬ多数を轢くのかどうかというものだ。もし常に愛する人がレールの上にいるなら、それ以外は...
True loveは、ある種の狂気だ。
題『true love』
そのいつかっていつのこと?もっと具体的に言ってくれないと分からない。明日?それとも来週?
べつに無理に決めなくてもいいの。ただ、このまま関係が終わっても別に気にならないような別れ方だなってちょびっと思っただけ。私ならその場で次の予定を決めたいと思っちゃうな。そうじゃないなら
'あっ、ただの社交辞令か'
って感じるよ。
題『またいつか』
中学旅行先は函館だった。
100万ドルの夜景は何とも思わなかったけど、まるでモナリザに価値がないと思うのは美的感覚の欠落かのようにクラスメイトは函館の夜景を眺めて笑っていた。私は一人でバスに戻る。運転手が煙草をふかしていてチラリと見てきたが気にしないことにした。エンジンは止まっていて空気は蒸し暑かったけど一息つく。自律神経の警戒が解けて、身体が硬直していたことに気づく。バスの窓を開けて淀んだ空気を追いだす。ふと見上げると一際輝く星が見えた。私と一緒で一人ぼっちなのに素直に綺麗だと思った。
きっと私は一人が好きなんだろう。
担任が具合が悪いのかと心配して見にきたが余計なお世話だと感じた。旅館先で夜明け前に一人で部屋を抜け出して空を見上げる。
一人で見上げた明けの明星は綺麗だった。
題『星を追いかけて』