秋雀(あすず)

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6/6/2023, 10:56:21 PM

御伽の国へ魅せられて。

深海の地へと誘われるかの如く
深い青に手を引かれてみれば、
背後から無数の光が差しけり。

そこで我は思ふ。

結局何も知らなひ、
あるがままに生を全うするのが
1番望まれた事だったのだと。

気づいた頃にはもう遅く、また深く、
底の見えない生暖かな藍色に沈んで行くのだった。





どう解釈するかはご自由に.






5/5/2023, 3:43:58 PM

【君と出会ってから…私は、】

君と出会ってから、私は。

「二頭追う者は一頭も得ず」
とは、よく言った物だが、
初めから一頭を追い続けていても、
得る事が出来ない時もある。

これを学ぶ為に、君がいたとでもいうのだろうか。

4/14/2023, 10:48:48 PM

雨音と うら寂しさと 花明り
心満たせぬ 月霞む夜

(詞書)
恋人に新しい学校の友達関係が順調という話をされて、
勝手に距離を感じては寂しくなる。
雨音が響く夜空を見上げれば遠くの月が霞んでいる。
花明り=淡い恋心

恋人を月に例えた、距離の短歌

2/26/2023, 7:24:42 PM

【君は今】

単刀直入に言う。貴方は今、何をしていますか。



しっかり睡眠は取れていますか。お酒は飲んでいませんか。
タバコを吸いすぎていませんか。1人寂しくうずくまっていませんか。

ここ最近の1ヶ月は毎日のように寝落ち電話をしてお話して、怒られて、それでも結果約2年半と言う決して短くは無い時を共に過し、成長し、慕ってきましたね。

何回も何回も引退宣言をしては復帰していた貴方。
いつも感動させては引退して、ひょこっと帰ってくるのがお決まりのルーティンでした。



昔はあまり関わりはなくって、ただ居るだけだった存在の私でしたが、この1ヶ月であの事務所で1番信用してくれる様になるまでお話を沢山して、意見を交し、交流を深めてきましたね。

私がおすすめした曲を余程気に入ったのか、酔っ払っては直ぐに歌い始めていましたね。なぜその曲が好きなのかと問うと、私の声に似ているから。と毎回そう答えてくれました。


貴方が望んだ様に組織を動かせず、代表の私がよく怒られていましたね。そんな日常だと思われた物が一つ一つ、思い出となって行ってしまいます。

今までの約2年半、特にここ1ヶ月で私は貴方とどれ程の絆を深めた事でしょうか。



初めてお会いしたのは、私が副官を務めるオープンチャットでしたね。貴方の組織から逃げた荒らしを怒るために、わざわざ足を踏み込んで助けてくださいました。

助けてもらった御恩を返す為、貴方の組織へ介入した私。

初めは意味わからないあだ名を付けられて、なんだコイツって思う事もありました。貴方が間違っている事を正す為に、私はキレられる事を覚悟して意見を言った事もありました。

私が初めてその場で話した貴方は冷徹で残酷な人でしたね。

自分の過ちも認めようとせず、周りの子達に迷惑をかけていました。「ごめんなさい。」という謝罪の言葉すら貴方は送る事が出来ませんでしたね。



私はこの約2年半、貴方がどの様に成長したのかをよく知っています。

「ごめんなさい。」すら言えなかった貴方が、私達部下のために気を病んでしまうほど反省出来るようになりました。


最後には、みんなをブロックして縁を切っていく中、
「お前でラストだよ。」
とおっしゃいましたね。
私は訳が分からず
「なんで。なんで私が最後なのですか。」
と貴方に問うと、
「お前に1番頼ったから。お前が一番最後。」
と答えてくれましたね。

最後なんて言わないで欲しかった。
貴方には数十人の部下が居るのに。
なんで私を1番頼って下さって居たのですか。
最後まで残してくださったのですか。
理由は理解出来ても、感情が追いつきません。
他にも有能で仲が良くて信用出来る友達や、貴方が活動する3年間を共にした親友までいるというのに。
なんで私なのですか。


貴方が居ないだけで、一体どれ程の人が悲しむと思っているのですか。今日のトークだけで、何回私を泣かせるおつもりなのですか。


私はまた、貴方がひょっこりと帰って来てしまう
光景を予想してしまいます。願ってしまいます。



ですが、今回はいつもとは違う。貴方にはネットに対するトラウマが出来てしまった。
もう、帰ってきてくれる事は無いんだと。何処かでそう分かっていても、私は貴方を待ち続けます。貴方の居場所を作って拡大させて、いつでも帰ってこられるように。



それほど貴方は大切な友達"だったから。



これはネットであった出来事です。
ネット?って思われるかもしれません。


たかがネット。されどネット。"


ネットでは簡単に人との縁を結ぶ事は出来ますが、
それ故に簡単に縁を切ってしまえるのです。

まさに今回の様に。


ここで嘆いたって、叫んだって今日既に起こってしまった事が変わらないのは知っています。元々吐くつもりも無かったのです。ですが、今日のお題が私に寄り添いすぎたのです。少しばかり、吐かせて下さい。


2023年2月27日.午前1時.

2/25/2023, 8:27:30 PM

【物憂げな空】

貴方が居ない今日、私はいつもと変わらぬ日々を創作した。
朝7時にはベットからでて、朝8時半には会社に出勤した。
お昼の休憩時間にはノートパソコンで仕事をしつつも、いつものカフェでゆったりと過ごす。透明な大きな窓ガラスがある固定席に座り込んだ私は、湯気立ち込める焦げ茶色の珈琲を見詰めてはひとくち含んだ。暖かなほろ苦さが口全体に広まって、寒さに悴んだ身体に染み渡ってゆく。もうひとくち含もうとしてカップの縁に口をつけたその時。大きな窓ガラス越しに私雨が目に写った。私は思わず、さっき持ち上げたカップをゆっくりと皿の上へ戻し、暫くは目の前の雨に心惹かれたかの様にぼーっと見詰めていた。ふっと我に返った際に透明な窓ガラスに自分の顔が反射していることに気付く。窓ガラスに着いた水滴と、自分の顔が重なり合う。その光景を目に、何故か勝手に心の中を見透かされた気分になった私は、又ゆらり揺れる真っ黒な珈琲の水面へと目を背けた。

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