12/15/2024, 7:19:16 PM
雪を待つ
全部が全部真っ白で、寒く冷たい家の外から
あたたかな家の内からのぞく
あたたかそうな毛皮の君を見る。
窓枠を挟んだ別世界、君はキラキラした雫の結晶を、宝石のような瞳で眺めている。時折尾を振り窓を突いては、冷たくて引っ込めて。
今年もそろそろ、そろそろかなと、冬毛で一回り大きくなった君を撫でて、静かにしずかに、雪を待つ。
そうしていたら、テレビの天気予報士が、いい知らせを教えてくれた。
あぁ、あぁ。なんて遠い明日なんだ!!
それまで君と
雪を待つ。
12/7/2024, 4:27:19 PM
部屋の片隅で眠る君。
昼前、淡いオレンジ色の光をおびて、温もりをその身体いっぱいに受け止める。
湿った鼻先、ヒゲに、桜色の手と爪。そのどれもがキラリと照る。
手を伸ばせばそっぽを向いて、ゴロンと寝返りし、生え変わる毛がチラチラと空に舞う中、ブロロンブロロンと喉が鳴る。
そう言う君の隣で、つい自分も横になる。
部屋の片隅で眠る。
君の片隅で僕も眠る。