さよならを言う前に
さよならを言う前に。
『くたばれ!!』
あー、スッキリした。
空模様
田舎の、それも山が近い実家の天気はよく変わる。
晴れていたかと思えば、突然の雷雨。
そんな言葉よくある光景。
まるで僕の恋人の気分のように、コロコロと変わる。
でも僕はそれが嫌だとは思わない。
周りから見れば『彼女に振り回されている、しがない恋人』のように思えるが、彼女は感情表現が豊かだ。
確かにもう少し、年相応の大人になって欲しいところもあるが、でも嫌いじゃない。
これが惚れた弱みというやつだろう。
今日の彼女は、空模様に例えるならば曇り空といったところか。
少しどんよりとした、もう少しで雨が降りそうなそんな感じ。
隣に並んで歩く僕はいつだって君の変化に気付く。
何でもないとは言うけれど、女性の何でもないほど信用にはおけない。
話したく無いこともあるだろう。
今日は僕の部屋でゆっくりまったり本でも読もうと提案した。
彼女はこくんと頷いた。
少しだけ、雲から陽が差していた。
これから晴れるだろうか。
晴れて欲しいと思う。
鏡
あの人に会う前は、鏡の前で最終チェック。
いつだって可愛くありたい。
『綺麗』とか『可愛い』とか、言葉には出さなくてもいいから、そう思ってもらえるだけでもいいから、私のことずっと見ていてね。
いつまでも捨てられないもの
人からもらった手紙は大事に取っておいてある。
読み返すことはあまり無いけれど、それでも捨てるということに気が引けてしまう。
手紙を書いている時は、相手のことを考えて書いている。だからこそ、想いがこもっている。
だから読んで捨て去ることなんかはできないのだ。
特に好きな人からの手紙は。
例え、それがメモ用紙の走り書きだったとしても、
いつまでも忘れていたくはないのだ。
『中庭に午後3時に』
そう書かれた紙切れ。
彼が首まで真っ赤な顔をして待っていてくれたことを思い出した。
やっぱり、捨てられないな。
誇らしさ
『誇らしさ』
人に誇りたい。人に自慢したいという気持ち。
人に誇れることと言われるとすぐには思いつかない。
皆さんはコレというのがすぐにありますか?
私はあるようで無いような、正直、そんなこと考えたくないような…。
就職の面接で聞かれるアピールだ。
大学卒業したら働かなきゃいけないと思うと、ちとだるい。
書類選考はことごとく落ちた。面接に行くまで大変だし、面接も面接で色々と考えなきゃいけない。
決まり文句のような文章を覚えていくのが本当にだるい。
学生の頃は、早く大人になりたいと思ったけど、今は学生のままがいいなんて思ってしまう。
あーーー、しんど。