日の出
柄にもなく、山に登った。
そこで太陽が昇る光景を見た。
いつも見ている太陽とは別に、
厳かで雄大で。
たまにはいいもんだと思った。
今年の抱負
人の縁を大事にしたい。
環境が変わるから、色んなことに挑戦していく年になると思う。
不完全な僕
才色兼備な僕の恋人。
勉強もスポーツも出来て、見た目も綺麗で、性格も穏やかで優しくて、生徒会長をしている彼女。
そんな完璧とも言える君と、なぜか僕は付き合えている。
このことは周りには秘密にしている。それは僕が彼女に頼んだことだ。君はすごく怪訝な顔をしたけれど。
平平凡々な僕が、実は『恋人』でしたとなったら、周りは大層驚くだろう。下手すれば嫉妬の嵐だ。
そんなことになったら、僕の平凡な高校生活は終わる。
ただでさえ、こんな素敵な彼女がいることが、すでに平凡じゃなくなっているというのに。
ただ僕は彼女に負い目を感じている。
彼女に相応しいのだろうか?否、ふさわしくはないと思う。もっと彼女の隣に立てる男にならないと。
そう、不完全な僕では駄目なんだ。
言葉はいらない、ただ…
言葉はいらない、ただ君のぬくもりが欲しい。
突然の君の訪問。
「と…とにかく入って」
雨の中、ずぶ濡れになっていた君は、こくんとうなずいた。
突然の君の訪問。
シャワーの音が聞こえるのと同時に、自分の心臓が高鳴っている。不謹慎な想像をしてしまい、思わず顔を手で覆った。
『恋人』という関係になってからまだ日が浅い僕たち。
部屋に異性を上げるのは、これが初めてだ。
うるさく騒ぐ心臓を呼吸で整えるようにして落ち着かせる。
何があったかは分からないけれど、君が困っていることは明白だ。
僕の少し大きめのパジャマを着た君は、僕の隣にちょこんと座っている。
話を無理矢理聞くよりは、こうやってそばにいるだけでもいいのかもしれない。そう思った。
君が僕のシャツを少し引っ張り、僕の肩に頭を預けた。
今日はこうやって一緒に眠るのもいいのかもしれない。