REINA

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8/31/2024, 12:13:28 PM

不完全な僕



才色兼備な僕の恋人。
勉強もスポーツも出来て、見た目も綺麗で、性格も穏やかで優しくて、生徒会長をしている彼女。
そんな完璧とも言える君と、なぜか僕は付き合えている。
このことは周りには秘密にしている。それは僕が彼女に頼んだことだ。君はすごく怪訝な顔をしたけれど。

平平凡々な僕が、実は『恋人』でしたとなったら、周りは大層驚くだろう。下手すれば嫉妬の嵐だ。
そんなことになったら、僕の平凡な高校生活は終わる。
ただでさえ、こんな素敵な彼女がいることが、すでに平凡じゃなくなっているというのに。

ただ僕は彼女に負い目を感じている。
彼女に相応しいのだろうか?否、ふさわしくはないと思う。もっと彼女の隣に立てる男にならないと。

そう、不完全な僕では駄目なんだ。

8/29/2024, 12:37:46 PM

言葉はいらない、ただ…



言葉はいらない、ただ君のぬくもりが欲しい。

8/28/2024, 1:41:04 PM

突然の君の訪問。


「と…とにかく入って」
雨の中、ずぶ濡れになっていた君は、こくんとうなずいた。


突然の君の訪問。
シャワーの音が聞こえるのと同時に、自分の心臓が高鳴っている。不謹慎な想像をしてしまい、思わず顔を手で覆った。


『恋人』という関係になってからまだ日が浅い僕たち。
部屋に異性を上げるのは、これが初めてだ。
うるさく騒ぐ心臓を呼吸で整えるようにして落ち着かせる。

何があったかは分からないけれど、君が困っていることは明白だ。
僕の少し大きめのパジャマを着た君は、僕の隣にちょこんと座っている。

話を無理矢理聞くよりは、こうやってそばにいるだけでもいいのかもしれない。そう思った。
君が僕のシャツを少し引っ張り、僕の肩に頭を預けた。
今日はこうやって一緒に眠るのもいいのかもしれない。

8/27/2024, 12:37:10 PM

雨に佇む



夏。突然のゲリラ豪雨。 
傘を持っていなかった私はずぶ濡れになった。
たまにはこういうのもいいかと思い、雨の中をゆっくり歩く。

白のワイシャツで下着が透けていたが、そんなのも気にしない。道行く人たちの訝しけな目線も気にはならない。

そもそも私は雨は嫌いじゃない。
普段は傘をさすけれど、ごく稀に濡れながら雨の中を歩きたい気分の時もあるのだ。

シャツが肌にまとわりつく。
だがそんな感覚も、こんな天気じゃないと味わえない。

小学生の頃とかは楽しいと思ったことをやれた。
少しずつ成長するにつれて、理性がきいてくる。
雨に打たれることを躊躇するようになる。
もっと、もっと自由でいいのに。
そう、自分に言い聞かせながら。

雨の冷たさ。濡れた肌。
ねず色の空。髪から落ちる雫。
湿り気を帯びた空気。吐き出されるため息。
私の耳に聞こえる雨音。

それらが全部、愛おしい。


8/26/2024, 10:52:26 AM

私の日記帳



私にはお気に入りの手帳がある。
すごく好きな人ができて、その人のことを考えると、胸がドキドキしすぎて、声を上げたいくらいに。
でも本当にそんなことしたら恥ずかしいから、私はこの思いの丈を手帳に記すことにしました。

大好きな人への日記帳。
彼の大好きな食べ物、苦手な食べ物。
よく読む本や、よくやる癖。
気付いたことはこの日記帳に綴った。

日記帳には好きなように自由に書けるのに、言葉にするのはとてもじゃないけれど、しんどい。
『好き』っていうたった2文字が、日記には書けるのに、言葉には口に出来ない。

勇気がない自分が少しだけ嫌いになってしまう。
告白する人って、みんなどうやって告白してるのかしら?

私は今日も日記帳に記す。
まるで誰にも読まれないラブレターみたいだ。
いつかこの日記帳に綴った言葉が、私の口から語られる日が来るんだろうか?
でもそうしないと相手には伝わらないよね。

私の大事な日記帳。
今日も想いのままに綴られていく。

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