冬華(トウカ)

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9/14/2025, 4:34:01 AM

君がいなくなってから、世界は色褪せて見えた
空の青さは眩しすぎて、外に出ることが嫌になった
行き交う人々の目が怖くて、誰にも会いたくなくなった
君がいたから、僕の心のピースが埋まっていた
それがなくなって、僕の心には空白ができた

君は、僕の人生を、つくっていたんだね

9/11/2025, 10:08:41 AM

19:00の電車を待つ
この時間の空は、向こうが何も見えないほど暗く、周りでは虫の音楽が奏でられている
誰もいない無人駅で、一人イヤホンを付けて待つ

こうして一人で電車を待つのも久しぶりだ
少し前まで隣にあった熱が、まるで幻のように消えてしまった

夜。誰もいない駅にひとりきり。
今までの暑さが嘘のように、ぬるい風がホームを冷やしていく。
心も、体も、冷えてゆく。

9/10/2025, 2:07:45 AM

廊下ですれ違っても、同じ教室にいても、朝の電車で見かけても、部活に勤しむ姿を見ても、何も思わなかった。
今までは。
今では、あなたを見かけると、自然と目で追ってしまうし、一挙手一投足に注目してしまう。

髪を撫で付ける仕草。寝癖なんてないのに、髪型を気にしていてかわいい。
真剣に話を聞く姿勢。緊張感を感じさせないけど、失礼でもない、不思議な姿勢で、おもしろい。
太陽のように笑う顔。あなたが笑うと、空気が温まって、すごい。

じっと観察していると、顔を上げたあなたと目が合った。その瞬間に、あなたは微笑んだ。
初めて知る、初めての表情。思わず顔を逸らす。
そんな私に、あなたは近づいてきて、「どしたん?」って、笑顔で聞いてくる。

恋は、今まで何も感じていなかった人に、フィルターがかかったように感じさせる。
好きで好きで、たまらない。

9/6/2025, 11:32:36 PM

もう立秋だと言うのに、気温が30℃を超える日が続いている
しかし、最近の早朝と夕方は、空気が冷える
半袖に半ズボンでいると寒く感じる
久しぶりに出した薄い長ズボンに、半袖の上から軽く羽織る
これで丁度いいくらいだ
澄んだ空気を、山の上の太陽があたためるのを感じる
暖かさを背中に感じながら、学校に足を踏み入れる
コンクリートで作られた校舎の中は、冷やされた空気で満たされており、寒ささえ感じる
まだ生徒は誰もきていない
人の気配は感じられない
そんな校舎で、誰もいない自分の教室に入り、席につくなりうたた寝を始める
空気が少しづつ温度を上げる
静かな教室で、誰もいない校舎で、ただ一人

9/6/2025, 12:29:47 AM

赤から青に変わった信号
それを合図に、君が「じゃあね」と言って歩いていく
今までは、「またね」だったのに、今日はもう違う
ただの別れの言葉なのに、もう君とは会えないように聞こえて、心が締め付けられる
何か言おうとしたけど、何も言えなくて
「…じゃ」
と、呟くことしかできなかった

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