冬華(トウカ)

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5/31/2025, 1:16:33 AM

テストでいい点を取れなきゃ、この世の終わりかと思ってしまうし
資格試験に落ちたら、親から人生終わりかって思うくらいに言われるし
勉強しなきゃ死んでしまうのではないかと思うくらい言われるし
人間関係でうまくやれなきゃ、生きていけないって言われるし

辛いし苦しいし大変だし死にそうだし生きていけられそうにもないし
でも、いくら失敗しようと、怒られようとも、命と、生きる意志を失わない限り、僕らの物語は、いやでも進んでいくらしい

5/30/2025, 1:10:26 AM

君と付き合っていた時、なんだかふわふわしてるなぁと思っていた
好きっていう言葉は、綿飴みたいに軽い感じがして
愛してるって言葉は、雪みたいに冷たくて軽い
でも、君といる時の僕の心は、春みたいな温もりがあって、あまり気にしていなかった

でも、そういうことだったんだね
君は、今までも、これからも、渡り鳥みたいに
いろんな人に春を運んで、別の人へと去って行くんだ

だから、全部が軽かったんだ
ふわりと、軽く飛べるように
僕に対しての心残りがなくなるように

僕の元を去っていく君の顔は、まるで何も感じていなかったな

5/29/2025, 5:12:57 AM

前を走る君の髪は、ふわふわと浮き上がり
眩しいくらいの日差しで、きらきらとかがやき
君の香りが僕鼻腔をくすぐる
しっとりしてそうな君の髪が、あまりにも魅力的すぎて、ふっと手を伸ばして触れてみた
すぐに気づいた君は、勢いよく振り返り、驚いた顔をして、その後恥ずかしそうにそっぽを向いた
しっとりしてそうな君の髪は、絹のように、さらさらしていた

5/27/2025, 10:58:44 PM

それは、突然だった
終わりにしようって、君が言い出した
4/1ではなかったし、君の笑顔もなかった
幸せだったのは、僕だけだったみたい

今日で僕らも終わり
「これで最後だから」
そう言って、君を抱きしめた

君は何も言わずに、静かに家から出ていった
家の中には、孤独な音がしている

5/26/2025, 11:34:57 PM

「君」と出会った日は、今でも覚えている
綺麗で、美しい人だと、小学生ながらに思った
引っ越してきた僕に、「君」は優しくしてくれた
初めて会うのに、礼儀正しく挨拶をして、ガチガチに緊張した僕に、優しく語りかけてくれた

その日から、僕たちはよく遊ぶようになった
でも、「君」は、名前を教えてくれなかった
その理由はわからないけど、「君」の考えだから、そういうものだと思った

僕が中学校に上がるタイミングで、親の事情によりまた引っ越すことになった
僕は、「君」に想いを告げた
好きだって、愛してるって
でも「君」は、柔らかく、美麗な笑顔で、言った
『これから先の未来で出会って、私のことを思う気持ちが変わらなかったら、返事をあげる』
僕は、その時に聞いた
また出会った時に、君の名前で呼べるように、名前を教えてって
その日、美しい君の、美しい名前を、初めて口にした

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