冬華(トウカ)

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9/5/2024, 3:54:59 AM

星のきらめき
夜景のきらめき
太陽のきらめき
人々のきらめき

この世界は、いろんなきらめきが存在する

それらが、合わさり、溶け合い、混ざり合って、
もっと強いきらめきを放つ

僕も、そのきらめきの一人に、なれていたらいいな、なんて

くだらないね

9/1/2024, 10:23:23 AM

『もう連絡しないで。私も連絡しないから。これで私達は終わり。ばいばい』

そう言って君の家を出て行った
君からのLINEは今も届き続けている

「ごめん」「俺が悪かった」「君だけを愛してる」

そんなLINEが何通も通知センターに溜まり、LINEの赤い数字を増やしていく

「…もう、知らないし。連絡も、とらないし。」

自分に言い聞かせるように呟く
でも、私も好きだった
そんな思いが、葛藤が、私の中で暴れ出す
それが、「ブロック」という手段に出ることを迷わせる

私のスマホには、いつまでも開けないLINEが、まだ残っている

9/1/2024, 2:24:03 AM

僕は、「僕」という名前をつけられた体があって
その体の中には「僕の心」という名のナニカがあって
それは、「僕」を操るための力を持っていて
「僕」が感じる感情があって
「僕」が感じる思いがあって

だけど、そのナニカは、いつも端っこが欠けていて

その欠片が見つからなくて

ずっとずっと探してる

その欠片は、僕が完全なものとなるために必要なものだと、「僕」が幸せになるために必要なものだと
本能的に察知していた


探して、探して、探して、
ついに見つけた

それは、「君」という名の体を持ち、その中に「君の心」というものがあった

「「見つけた」」

目が合った瞬間に、声が重なる

なんだ、君も、不完全だったのか

8/29/2024, 10:27:56 PM

言葉はいらない、ただ・・・
「ごめん」なんて、いらない

謝られても困る

君を悪者にしようとしてたのに、謝られたらそんなことできなくなっちゃう

「ありがとう」なんて、いらない

私何もできてないのに、そんな言葉受け取れない

「またね」なんて、知らない

私達、これから離れ離れになるのに、またねなんて、あるの?
またねがあるから、これからもずっと一緒がいいよ


言葉なんて、いらない
ただ…ただ、隣にいて欲しいだけなのに

8/28/2024, 12:17:28 PM

インターホンが鳴った
この時間に来るとなると、ご近所さんが不審者
恐る恐るインターホンの画面を見ると

なぜか、君がいた

「…え?」
おかしい、君は、去年の暑い夏、蝉が騒がしいあの昼
私を庇ってトラックの下敷きになったはずだ
震える手で「通話」ボタンを押す

「…はい」

「あ、久しぶり!こんな時間にごめんね」
声も、同じ、機械越しではあるが、懐かしい君の音が、私の鼓膜を震わせる

「…なんで…いるの…?」

「なんでってなんだよー、俺はいつでもいるだろ?」
君がよく私を慰める時に使った言葉
抑揚も、声色も、あの時のまま

ふらり、ふらりと、玄関まで歩き、鍵を開けようと手を伸ばしたその時

ーーーダメ!

そう、聞こえた
後ろを振り返っても、誰もいない
しかし、その声は、君が私を庇う時に言った言葉
私は怖くなって踵を返し布団に丸まった

インターホンは付いていて「ねぇー、あけてよー」と、君が言っている
しかし、玄関で聞こえた言葉が、本当の君な気がして
君を信じた

ガチャガチャとドアノブを下ろそうとする音
ドンドンと扉を叩く音

怖くなって、ぎゅっと布団を強く握りしめたその時また、
ーーー大丈夫、もう、大丈夫だからね
君の声がした
私は、フッと眠りの海に沈んでいった


翌日、私の家の前で不審者が捕まった
なんでも、私のストーカーで、夜に扉を叩く音で隣人が通報、捕まったようだ
私は事情聴取を受けたが、ほとんど上の空だった

突然の君の訪問。君が私を助けてくれた。
君を死なせてしまったという重圧で、ずっと追い込まれていたことを、君はわかっていたのかもしれない
君は、いつになっても、私の愛する君だ。
だから、私は君が好きなんだ。

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