「夜景綺麗だね。」 なんて言う君に、
「うん、本当に綺麗だ。」って。
別に夜景とか見てないし、
君の横顔しか目に入らなかったのにさ。
街の夜景を見下ろす君がやけに綺麗に見えた
もうずっと前の夏の日。
お前はちょうど今の時期ぐらいにそっち行ったよな。
やる事が出来たとかなんとか、 あの時言ってたの叶ったか?
「お前もやりたい事見つけたら真っ直ぐ突き進めよな。」
とか言って。はいはいかっけーかっけーって感じ。
なぁ、俺はお前と笑えてれば十分だったよ。
あの時そう言ったら、お前はここにいてくれたか?
なんてな、また電話する。
狭い部屋
俺は本当だめだよなぁ。
田舎からギター1本持って上京して、
大した金もなくてやっと借りれた部屋も狭くて
こんな部屋だと俺とギターだけで
いっぱいいっぱいなんだよ。
あの日お前を追えばよかったんだ。
夢ばっか追ってないで。
お前だけを見てればよかった。
恋に落ちた時から既に失恋してるんですよ。
こちとら母数が違うわけで、少数派なわけで。
なんとか本気にならないようにって。
もうその時点で恋してるわけなんですけど
見ないふりしないとあまりに辛いんですよ。
失恋
『梅雨』
僕はこの季節が嫌いだ。
だけどほんのちょっとだけ好きな頃があった。
あの頃、僕達はなんでも出来る気がしてた。
頑張れば夢は叶うもんだと思ってたし
空だって、今よりもっとずっと近かった。
そうつまり、僕達は子供だった。
庭に咲いてる名前も知らない花も可憐に見えたし、
あの子が世界でいちばん可愛く見えた。
僕の世界の全てだった。
あの子が僕の名前を呼ぶのが好きだった。
あの子が呼ぶとなんだか特別に思えた。
雨の日は、傘もささずに外を走り回るあの子を見るのが
僕は好きだった。笑うあの子をずっと見ていたかった。
やっぱりこの季節が嫌いだ。
服も靴もびしょびしょになるし、ジメジメするし
頭は痛いし、なんとなく気怠いし。
それに、 つまらないことを思い出してしまう。