時雨 天

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9/14/2023, 1:41:51 PM

命が燃え尽きるまで




命が燃え尽きるまで、仕えてきたアナタをお守りします。
だから、いつまでも陽の当たるところで笑って生きてください。
優しい優しい私の小さなマスター。

9/13/2023, 2:37:14 PM

夜明け前




夜明け前の空をぼーっと眺める。静かにまだ眠っている町。
なんとも言えない空の色。吸い込まれそう、と言えばいいだろうか。
青い空も良いが、夜明け前の空もなかなかいい。自然と笑みが溢れた。
空を見ていて思う。また忙しない朝が来て、気がつけば月や星が輝く夜になる。
そして、夜明けへと近づいていく。明けない夜はないからと――

9/12/2023, 1:15:10 PM

本気の恋 




本気になればなるほど、相手のことを沢山考えてしまう。
美味しい手料理を作ってあげたい、一緒に遊びに行きたい、お揃いのものが欲しい、今何しているのか、自分のことを考えてくれているのかなど。
何もかもが輝いて見える。何でもできそうな気がする、恋はそれくらいの力があると思っていた。
それと同時に苦しくもなる。嫌なことも考える、他の人と話して欲しくない、すぐに返事を返して欲しい、嫌いにならないで欲しいなど。
気がつけば沼にはまる。底なしの沼に、ずぶずぶと。
恋は楽しいけど辛いこともある。本気になればなるほど、それは大きくなっていく。そう思う――

9/11/2023, 12:42:27 PM

カレンダー




一月が終わると二月の月にカレンダーをめくる。
二月の次は三月。三月の次は四月とめくる、めくる。
気がつけば、十二月。一年は長いようで、短い。
子供の時はすごく長く感じたが、大人になれば早く感じる。
また来年のカレンダーが売り出される。あと何回カレンダーを買えるのだろうか?

9/10/2023, 1:05:47 PM

喪失感



初めて、うさぎを飼った。黒い毛並みが美しく、焦茶色の瞳に引き寄せられた。潔癖症の性格で少し触っただけでも、毛繕い。
チモシーの葉っぱで作られたお家は、自分でバリバリ引っ掻いたあと、ボロボロの葉っぱを咥えて、ケージの外へぷっと出す。
お散歩をしてもケージに帰ってから必ずトイレで用を足す。
本当に綺麗好きだった。だけど、夜中になると、ぷぅーわぷぅーわ鳴いて、私を探して甘えていた。甘えん坊な一面も見せる。
可愛い可愛い愛兎。ご近所のおじさんが、ミニにんじんを数本、うさぎのためにくれた。嬉しくて、綺麗に洗ってから与えると美味しそうにカリカリと音を立てて、食べる、カリカリ、カリカリと――
いつまでも一緒に居られるとは思ってはいなかったが、心の底ではいたかった、いつまでもいつまでも。
別れは突然だった。朝、目を覚ますと横たわっていた。信じられなかった、まだ温もりがあったから。
何度名前を呼んでも、動かなかった。大好きなにんじんを口のそばにおいても、食べなかった。
その日にお葬式をした。何も考えられなかった。頭が真っ白だった。
家に帰ってから、空っぽのケージを見つめた。今でも聞こえてきそうな、彼が残した様々な音が。
涙がたくさんこぼれ落ちた。ポロポロ、ポロポロ、止まらない。
心にぽっかり穴が空いたような、喪失感。
なかなか、立ち直ることができなかったのを今でも覚えている――

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