時雨 天

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11/5/2023, 1:58:25 PM

一筋の光





灯りもない暗い道を歩いていた。
しかし、道を歩いているのかもわからない。
ただひたすら歩いていた。どれくらい歩いているのだろうか。
何分、何時間、何日、時もどれくらい経ったのだろうか。
歩いて、歩いて、歩いて……。お腹は空いている、はず。喉も渇いている、はず。
それなのに、食べたい、飲みたい気持ちがわかない。
何故歩いているのかもわからない。だけども、立ち止まらずに歩く。
ふと、誰かに呼ばれたような気がした。周りを見渡すと、一筋の光が。
足がそちらへと向き、歩くから段々と走るに変わる。
何故だか、そっちに行けば出口に出られると思った。
光へと手を伸ばすが、なかなかそこまで辿りつかない。
近くなれば、遠ざかる。また近くなれば、遠ざかる。それの繰り返し。
もう、光の場所に辿り着いてもいいはずなのに。何故か、つかない。
焦り、苛立ち、涙が出ると同時に声も出た。

「帰りたいっ‼︎」

すると、優しい光に包まれた――




目を覚ますと白い天井が目の前に。
聞こえてくる機械の音と全身に来る痛み、そしてフラッシュバックする記憶。
そうか、思い出した。自分は事故に遭ったんだった――

11/3/2023, 3:10:19 PM

鏡の中の自分




鏡の中の自分は一体どんな子なのだろうか?
いつも人を笑顔にさせる子?
いつも人を不機嫌にさせる子?
いつも一人ぼっちで泣いている子?
いつも人を喜ばせている子?
洗面所の鏡に右手を添える。鏡に映る自分の真顔。
そして、ありきたりな魔法の呪文の唱えてみた。

「鏡よ、鏡。そっちの私はどんな子なの?」

誰が反応するわけでもないのにと我ながら思っていた。
すると、添えていた右手がずぶりと鏡の中へ。
慌てて引き抜こうとするが、誰かに捕まえられていて抜けない。
どんどん引き摺り込まれていく。なす術がない、怖くて涙が出た。
そして、鏡に映る自分の姿を見た瞬間、小さく「ひっ」と声が出る。
そこには、不気味な笑みで私を引き摺り込む「ワタシ」がいた――

11/2/2023, 1:21:14 PM

眠りにつく前




生命の灯火を燃やしてきた日々。
もうそろそろ、その火がつきそうになるのがわかる。
眠りにつく前に、しておきたいことがある。
たくさん愛をくれてありがとうと伝えること。
ぎゅっと抱きしめられるのが好きだった。まだまだ抱きしめて欲しかった。
でも、もうそろそろ逝かないといけない。
ゆっくりと目を閉じた。少しずつ聞こえなくなってくる優しい人の声。
ぽたぽたと涙が当たる感じも無くなってきた。
泣かないでほしい、いつまでも笑っていて。その笑顔がワタシの希望の光。
生命の火がとうとう燃え尽きた。先にいって待っているから――

11/1/2023, 12:08:52 PM

永遠に




幸せだった日々。永遠にこの時が続けばいいのに――

10/30/2023, 3:06:26 PM

懐かしく思うこと



部屋で断捨離をしているとおもちゃがたくさん出てくる。
これでたくさん遊んだなと懐かしく思う。
そして、いつの間にか断捨離などを忘れて、ついつい遊んでしまう。
特に古いゲーム機。埃等が被っているので、それを払うとテレビに繋げる。
懐かしい音楽とタイトルを見ると幼い頃に戻ったかのようだ。
ワクワクが止まらないし、データが残っていたことが嬉しかった。
何百時間もかけて遊んだ記録。我ながら、すごい。
操作し始めると、これだこれだ‼︎と興奮する。
ハッと我に帰った時に、自分は何かを忘れているような。
懐かしさを思うとどうでも良くなってしまった――

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