気乗りしないことがあるとき、あなたはどうされていますか?
選択するまでの動機はさておき、それをするかしないか。2択。
___友人は、するようになったそうです。
結局楽になったのは、最初に壁に遭遇したときに片付けた方だったからだと。
反論できませんでした。
それはもう、全くその通りでして。
【心の迷路】
最近、書く習慣で「もっと読みたい」を貰えなくなっている気がしていて、少し焦っている。
何故焦っているのかと考えてみると、どうやら「価値」にあるらしい。
さて、読みものとは読者の数で価値が決まるのだろうか。
____わたしは是と言う。
読者の数とはすなわち読む数。つまり“解釈”の数である。
解釈は多ければ多いほど、その中身への理解(愛)が深まる。すると唯一無二の感情と知見を獲得し、読みものとしての進化を果たす。
例を挙げてみよう。
“夏目漱石”。
____彼は多くの名作を遺した。
わたしが初めて彼の作品を読んだとき、「不思議な人だ」と思った。
高等教育機関での解釈は、「これらの作品は、彼の心理状況を細やかに映し出している」。
恩師は彼自身に着目することはなかった。
こうした解釈。3人だけであっても、それぞれ異なる見解を持つ。
また、文学作品には「表象」が不可欠であるという。
作者の生きた時代。経歴。どんな姿か、髪の毛一本一本に至るまで知ろうとする研究。それら全てを作品に重ね合わせる。
そして作品の偉大さにひれ伏すのだ。
こうして“知る人”が解釈を増やし、今のわたしたちには常識とも言える“夏目漱石”が浸透した。
であるから、読まれる数(=解釈の数)は「価値」に直結すると考えたのである。
【心の境界線】
帰路。
寒いね、冬が来るの早すぎるよねと世間話をしながら、歩くこと1分ほど。
「キンモクセイの香りがするよ。」
友人が呟きました。水を混ぜた墨のような空の下、灯りが道をくっきりと映し出す夜にです。当然のように冷える風が、体温を奪っていきます。
ぶるりと体を震わせながら、墨の夜に流れる芳しい香りを、くんくんと捉えようとしました。
すると成程確かに、微風に乗り、あの香りが鼻腔をくすぐって行きました。
「秋が無い」と嘆いた我々には、見識が足りなかったのかもしれません。
恋しきあの季節は、ずっと隣で確かに存在しているのでした。
[キンモクセイ]
パンドラという箱があった。
それの中ではどうやら、何かが蠢いているらしい。
しかも、“点ける”と音が聞こえるそうだ。
四角く、ああそれなりに奥行きはある__。
この触覚は何だと問われても……おれに訊かれても困る。
名を何と言ったか?パンドラだよ。
ん?もっかい言ってくれ………“パンドラ”じゃない?
これは“テレビ”?……なんだそれは。
【秘密の箱】
もう冬だよ。秋冬どっちも堪能したいのに!
【秋風🍂】