君に会いたくて
君に会いたくて
私は夢の中を彷徨う
歩いても 歩いても
貴方はどこにもいない
ねぇ、どこにいますか?
わたし、ずっとさがしてるんだよ
君に会いたくて
私はずっと夢の中
美しいものは
壊したくなる
美しいものは
閉じ込めたくなる
美しいものは
奪いたくなる
美しいものは
守りたくなる
この世界は
理不尽なことばかりだ
死ぬために生かされ
無くすために貰うのだから
永遠に続くものなどない
だけど、終わりがあるからこそ、輝けるのかもしれない
死があるからこそ生が存在する
無くなるからこそ、それは価値のあるものになる
この世界はきっと、そういう場所だ
あなたはとびきりの笑顔で笑いかけた。
「あなたが私を好きでいてくれるのはすごく嬉しいよ」
そう言って私の涙を拭った。
ほしかった言葉は、くれなかった。
それから季節が2つほどまわった時だった。
少し会わないうちに、彼女の隣に、背の高いおとこのひとが並んでいた。
「あたしはあたしのことを好いてくれる人が好きなの」
そう言って、貴方はとびきりの笑顔を向けていた。
「だからあんたも特別」
どうして、特別だなんて言うの
どうして、どうして
欲しかったのは、そんな特別ではない
私のほうがずっとずっと、貴方のことを愛しているのに
私が男だったら良かったの?
だったら、そう言ってくれればせめて救われたのに
ねえ、どうして
どうして貴方はいつも、私から逃げるのですか
ずるいよ、どうしてあのとき、私を拒絶してくれなかったの……
夢の中のあなたは、いつも笑っていました。
あなたは、微笑みながら私の手を取ります。
軽やかな音楽にのってステップを踏む時間が、私にとっての幸せでした。
しかし、いつも0時になる前に、終わりの鐘がなるのです。
私はあなたの声を聞くことなく、呼び戻されるのです。
あなたが最後に私に見せたのは、涙で歪んだ顔でしたね。
私は、夢の中のあなたが大好きです。もう会うことはない、あなたのことが……。
私はずっと、夢を見てたいの。