僕は飛べない。
この退化した羽では空を飛ぶ事はできない。
どこかへと飛んでゆく、僕とは他の種族を見ながらただただ羨む、妬み続ける。
空に向かって鳴き叫んだ。
今私は恐怖を感じている。
なぜなら、私以外に誰もいないはずなのに扉が勝手に閉まる音がしたのだ。
大きな音を立てて、カチリっという音まではっきり聞こえた。
嫌な予感が脳裏によぎった。
幽霊…。
霊感はないが、怖がりな私は震え上がった。
幽霊ではなくとも、泥棒かもしれない。
私は武器になる物を手に、恐る恐る音のした方へと忍び寄る。
静かに覗き込むと…
何もいなかった。
私は"良かった…"とホッとして部屋に戻った。
"努力するなんて意味ないよ"
アイツが私に言った。
"…別に"
私は特に反論も肯定もしないまま呟いた。
意味がないことを続ける事で、いつかは意味が見つかるかもしれない。
そんな希望を持ちつつ、私は今日も夢に向かって努力する。
あなたとわたしは離れない。
きっと、離れない。
あなたがわたしから離れたいと願わない限りは、わたしはずっとあなたの側にいる事を誓った。
あなたがわたしの肩に頭を乗せて寄りかかる。
わたしはその頭を優しく撫でる。
あなたが気持ちよさそうに目を閉じた。
しばらくそうしていると寝息が聞こえてきた。
あなたの寝顔を見つめて、わたしは微笑んだ。
#あなたとわたし
「私にとって、君は光だ」
普段はそんな言葉、気軽に伝えることなんてとても出来ない。
なにより小っ恥ずかしいのだ。
だけれど、君にはかけがえのない価値を感じている。
無償の愛を捧げたくなる。
だから、勇気を振り絞って君の瞳を真っ直ぐ見つめて伝えた。
こんな光景をもし他者に見られたなら、周りからはこう思われるだろう。
キザったらしくて痛々しい事を言っている奴だと。
だがきっと、私はそんな視線は気にしないだろう。
先程の言葉も照れ臭かったが、もっと率直に愛を伝えたいと思った。
そして口にする。
"君を愛してる"と。
君の瞳から雫が溢れて頬を伝った。
その雫に光が反射し輝いて、一筋の光が生まれた。