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5/7/2024, 2:25:20 AM

明日世界が終わるなら

 人類は未来を予知する機械を作った。
その機械が観測した未来は全て外れないらしい。
そして数ヶ月後に、世界は終わると観測された。

 数ヶ月後には世界が終わる。
突然告げられても、いまいちピンとこない。
人類は最初はその結果を信じることはできなかった、だが機械の精度を知っているからこそ、迂闊に否定することもしなかった。
原因を追求したそうが、隕石が衝突するわけでも、地震が起こるわけでもない、原因は不明らしい。

 お金持ちなんか地球から脱出して違う星に移住したらしかった。
ラジオでも羨ましいともと言っていた。

 いつも通り本を読んでる君に私は話しかける。

「ねぇ、数ヶ月後にさ世界が終わるじゃん」

『らしいね』

「だからさ、最後にさ何か思い出作りに行こうよ」

『わざわざ作る必要はなくないか?』

君は面倒くさ気に返事をする、でも君は何だかんだ私のワガママを許してくれることを知ってる。
 
 「えー海行きたい!君と海行ったことないまま死にたくないよ」
 『仕方ないな、じゃ近い海行こう』
「欲を言えば、めっちゃきれいな海がいい!」
『なら少し遠いところ行くよ』

 読みかけの本を置いて、君は外出の準備を始めた。
君はなんだかんだで、やっぱりワガママを許してくれる。

『何してるの?早く準備しなよ』

私が幸せを噛み締めてると訝しげに君がみている。
急いで海へ出かける準備を始めないとな…

もしも明日世界が終わるなら、大好きな君と一緒に終われますように。
 

5/2/2024, 6:28:08 PM

優しくしないで

 君って罪な人だな。
その気がないなら、優しくしないでよ。

 君が皆に優しいのは嫌というほど知ってるもん。
これ以上は苦しくなりたくないから、もうお願いだから関わらないで。
 
 寝ても、覚めても君のこと考えちゃうんだよ。
君には自慢の恋人が居るんでしょ。
優しくして、美人で自分何か太刀打ちできない人。

 勘違いしたくないから、優しくなんてしないでよ。

4/28/2024, 5:28:06 PM

刹那
 
決闘無敗の記録を持つ男のもとに、一人男が決闘申し込んだ。


 お互いボロボロ、俺はウデと頭を殴られている。
奴は目がやられているだけだ。
俺と奴は決闘だ。

勝っても負けても奴とはこれっきりだ。
俺が負ければ命はないだろう。

そして勝負は一瞬だった。
瞬く間もない程だ、気づけば自分は地に伏していた。
地面の草をみてあぁやられたのだと脳が理解した。
奴は剣の名手だ。
目をやられてた程度、対したことはなかったのだ。

奴は満足そうな顔していた。
どうせならトドメをさして欲しいものだ。

「なぜ慈悲をかける?」俺はやつに問うた。
『お前との勝負楽しかったからな、また戦おう』
と奴はふてぶてしく笑ったのだ。

「そうか、残念だかそんな日は来ないさ」

そう呟いた刹那、俺は影に飲み込まれた。

魔女の呪いだ、俺は負けた瞬間魔女に魂をとられる呪いを受けた。
魔女は気まぐれだ、人の困る姿を見るのが好きらしい。
俺が必死に足掻く姿を楽しんでみていたことだろう。

突然の出来事に奴の唖然とした顔見たとき、思わず笑わずにはいれなかった…

やつの記憶にはこの刹那のことが一生残るのだろう。

4/14/2024, 3:48:36 PM

神様へ

拝啓私を作った神様へ

私はあなたのことが多分嫌いです。

何故こんな酷い世界に
送り出してくれやがったのでしょうか?

望まれて産まれた訳でもない。

必要とされなくなった私は一体なんでしょうか。

あんなに望まれて使われたのに。

知らないうちに忘れられ、気づけば何も無い静寂の中。

私が陽の光を浴びることはもうないのでしょう。

私を作った傲慢で酷い神様。

私はなんの為に作ったんですか。

水底にいる1円より

3/16/2024, 6:20:48 AM

星が溢れる

幼馴染と星を拾う夢を見た。

どうやら星を拾えば幸せになれるというらしい。

君は星をいっぱい拾うのに。

私は拾おうとするのに、拾えない。

そのうち君は両手から嬉しそうに溢れるほど星を拾ったの。

「貴女にも幸せを分けてあげるね!」

私はなぜお前が如きに情けをかけられるのかと
悔しくて、悔しくて、思わず君を突き飛ばしたの。

すると、君は両手いっぱいの星を零したんだ。

君は突き飛ばした後、ピクリとも動かない。

『いつまで寝るの?』

私は君を起こそうとするけど、君は動かない。

変だなと思って君に近づくと、死んでいるようだった。

そして私は思ったんだ。

君が死んで良かったって、そしたらこの星は全部独り占
めできるんだ。


そして、君の死体を横目に自分の両手から溢れるほど星を拾った。





でも、たくさんの星を拾っても私は幸せにはなれなかった。

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