星が溢れる
幼馴染と星を拾う夢を見た。
どうやら星を拾えば幸せになれるというらしい。
君は星をいっぱい拾うのに。
私は拾おうとするのに、拾えない。
そのうち君は両手から嬉しそうに溢れるほど星を拾ったの。
「貴女にも幸せを分けてあげるね!」
私はなぜお前が如きに情けをかけられるのかと
悔しくて、悔しくて、思わず君を突き飛ばしたの。
すると、君は両手いっぱいの星を零したんだ。
君は突き飛ばした後、ピクリとも動かない。
『いつまで寝るの?』
私は君を起こそうとするけど、君は動かない。
変だなと思って君に近づくと、死んでいるようだった。
そして私は思ったんだ。
君が死んで良かったって、そしたらこの星は全部独り占
めできるんだ。
そして、君の死体を横目に自分の両手から溢れるほど星を拾った。
でも、たくさんの星を拾っても私は幸せにはなれなかった。
3/16/2024, 6:20:48 AM